2020年8月25日火曜日

宿泊施設でのコロナ対策はサービス低下を招く

Yahoo!ニュースで面白いコメントが付いていた。

『宿泊施設を独自に認証 旅先には長崎を(長崎県)』へのコメント

一度、あるお店で体温はかるサーモなんちゃらを受けたことあるけど、あれすっげー不快になるな。
「あ?おれ疑われてんの?」ていうすげー嫌な気持ちになる。
来い来い言いながら、同時に、来た客にこれって、接客としてどうなん?って正直おもった。

まさに正論である。私も全く同意見。

雑貨屋や衣料品店に入る時、検温を求められたら、私はその店には入らない。飲食店なら微妙だが、ふらりと入ろうと思った程度の店なら、入店時に検温されるなら、そこには入らない。

旅行関係のことについては、以前記事を書いたので参照して頂きたい。

新型コロナ陽性者が出る前提での観光推進を



宿泊施設におけるコロナ対策でいえば、感染防止対策をすることがサービス低下につながるということを自覚している宿泊施設の経営者はどれ位いるのだろうかということを、かなり疑問に思っている。

以下はコロナ対策による顧客サービス低下にどう対応するか悩んでいらっしゃる方の寄稿文である。

【寄稿】「ポストコロナの農村観光」 不要不急を田舎の特権に

この方は、コロナ対策でサービスが低下している状態では、お客さんに積極的に来て下さいとは言いにくいとおっしゃっている。そこまで悩んでいる宿泊施設の経営者は、どれ程いるのだろうか。


私は7月に一泊3万円以上する高級リゾートホテルに泊まった。そこは、フロントの人はマスクをしていたが、アクリル板などの遮へい物は一切無し。レストランの従業員は誰もマスクをしていなかった。

これは、このような対策がサービス低下につながるから、敢えてやっていなかったんだと感じた。私は非常に好感が持てて、旅行する時には極力このホテルチェーンを利用しようと強く思った。

星野リゾートの星野代表も、従業員のマスク着用は魅力の低下につながるから、極力避けるようにと指示しているそうだ。

【星野リゾート・星野佳路代表】「久しぶりに代表としてお呼びがかかった」。倒産確率を示して社員と共有した現状と未来

なぜなら、星野リゾートのサービスにおける顧客満足度というのは、施設よりもスタッフに対するもののほうが圧倒的に高いからです。「スタッフの笑顔が素晴らしい」という感想を毎日のようにいただく。マスクで表情が分からずしてスタッフの笑顔や気持ちが伝わるのかと思うからです。


そもそも宿泊客がコロナ対策を望んでいるのかどうかすら、きちんと把握しているとは思えない。旅行者はほんとうに宿泊施設での感染を恐れて旅行をしないのだろうか。単にまわりの目が気になって旅行しないだけじゃないのか。そもそも、マスクを着ける最大の理由が、「感染防止のため」じゃなくて「人がつけているから」なのが現状である。宿泊客が気にもしていない感染対策を取ってサービスを低下させて顧客離れを起こしていては、本末転倒なのだ。

以下のnote記事を見て頂きたい。

「徹底的なコロナ対策」の是非


これはネイルサロンの方が個人的に取ったアンケートの結果だが、何と68%の人が「徹底的に対策をしている感たっぷりのサロン」よりも「癒し優先・見ためは今まで通りのサロン」を選ぶと回答している。

比較的感染リスクが高いと思われるネイルサロンでもこの結果なのだから、感染リスクが低い宿泊施設で目に見える感染対策を求める宿泊客がどの程度いるのか、私もかなり興味がある。


できれば各ホテルはHPなどで、そのホテルの感染防止対策を事前に調べられるようにして欲しい。私は宿泊客にマスク着用を求めるホテルは避けるし、極力感染対策を取ってない所を選ぶ。アクリル板やビニールシートでフロントを遮へいしてあるような所も、避けたい。

先日雲仙に行った時の話を書いたが、仮に事前に各旅館の感染対策がわかっていれば、絶対に宿泊客にマスク着用を求めない所を選んだ。雲仙の旅館組合として、全ての宿泊施設で宿泊客へのマスク着用を求めるのであれば、雲仙には行かないと思っただろう。実際、今の時点では私は雲仙には当分行きたくないと思っている。


こういうことを、コンベンション協会なりがきちんと宿泊客にアンケートを取って集計するべきだと、強く思っている。簡単なものでいい。たとえば「宿泊客へのマスク着用要請」について「絶対必要」「できれば必要」「どちらでもいい」「できれば不要」「絶対不要」から選ぶ、という程度のものだ。そして、どの項目を宿泊客が必要と感じているか、不要と感じているか、分析するのだ。やらないのなら、何のためにDMOとしてコンベンション協会に多額の公費をつぎ込んでいるのか、わからない。

アンケート用紙はコンベンション協会が作って、各ホテルに預けて宿泊客に渡してもらえばいい。回答は郵送あるいはホテル預かりで、コンベンション協会が開封して集計する。結果は公表する。この程度のことは、できるはずだ。

そして、不要だと思う人が多い項目については、長崎大学の専門家と相談して、それでも対策が必要なのか、外していいのか、再度検討すればいい。例えば検温は評判が悪いから外せないのか、など。

ちなみに、従業員に対しても宿泊客に対しても、マスクの常時着用は、チームナガサキセーフティの中では求められていない。「せきエチケットなど」の対策を励行する、という項目があるだけだ。せきエチケットというのは、マスクをしていない前提の話である。


(8/26追記)
ちょうど長崎新聞にも以下の記事が出ていた。

コロナへの過剰対応を危惧 全国旅行業協会理事 長崎で講演


2020年8月20日木曜日

北陽台高校の感染防止対策を見て具合が悪くなった

内容はタイトルそのまんまです。
長崎新聞の記事から。

クラスター発生した長崎北陽台高 きょう再開 感染防止、心のケア徹底



北陽台高校でクラスターが発生した。果たしてその検証はちゃんとやったのだろうか。

私としては、この事例を検証し、これをきっかけに学校でのマスク着用をやめさせる方向に動けばいいな、と思っていたが、長崎県の教育委員会がそんなまともな施策を取るはずがないと、今さらながら考え直した。

学校でクラスターが発生したこと自体は不幸なことであるが、原因をしっかり究明して、それを今後の対策に役立てるというのは重要なことである。

当然、検証したのであれば結果は公表しないといけない。今回はできれば長崎大学の専門家にしっかり検証してもらいたいと思っていたが、県教委自らが調査してもいい。やったのかもしれないが、結果を公表しないと意味がない。

私が一番興味があるのは、どのようにして教室内で感染が起こったのか、ということである。私が思うのは、飛沫が直接先生から生徒に飛んで感染したのではなく、微細な水滴が教室中に充満し、冷房の流れに乗って教室中に感染が広がったのではないか、ということだ。

これは、感染した生徒がどの席に座っていたのかで検証できる。感染者は最前列の席の生徒が多いのか、エアコンの吹き出し口に近い人が多いのか、ということは、絶対に公表して欲しかった。


そして具合が悪くなる高校側の対応だが、さらに飛沫防止をするらしい。本当に飛沫が原因だったのかは、言われてない。

一番嫌になったのは、以下の部分。

県教委は同校に教員用のフェースシールド約60枚を導入。マスクと併用することで飛沫(ひまつ)感染を防ぐ考えで、声の通り具合や使い勝手を検証しながら、各学校への導入を検討していく。

フェイスシールドというのは飛沫を受けて感染することを防止するためのものだ。だから、先生から飛んできた飛沫を生徒が受けないように、生徒にシールドを着けさせるというのなら、理屈としてはわかる。何故先生がシールドを着けるのか。

最初に私が「これをきっかけに学校でのマスク着用をやめさせる方向に動けばいいな」と書いたのも理由がある。教員がマスクを着用することにより、感染拡大の危険性が高まる可能性もあるのだ。

マスクを着けて授業をすると息苦しくなる。息が上がる。すると、ウイルスの拡散量が増える可能性があるのだ。そういう研究論文も、実際にある。

クラスター発生の原因が何なのか、ということが、ここで重要になってくる。生徒が先生から直接飛沫を受けたのであれば、マスクをする合理性もある程度は認められる。しかし、いわゆるエアロゾル感染で教室中に細かい飛沫が充満していたのであれば、マスクは無意味だ。そもそもマスクをしていても感染したのだから、「マスクに意味はない」という発想にならない方が不思議だ。

そして、マスク着用でウイルスの拡散量が増えるという前提に立てば、教員はマスクを外すべきで、生徒が先生から直接飛沫を浴びて感染が広がったのなら、教壇と最前列の距離を取ればいいのだ。感染事例はあるのだから、何列目以降は大丈夫だというデータもある。マスクの有無で飛沫が飛ぶ距離は違ってくるだろうから、その辺は実験でもして、さらに何メートル開ければいいかを検証すればいい。


この記事を読んで思ったのは、やっぱり長崎県の高校は、「科学的に物事を考える」ことではなく、「精神面を鍛える」ことが今でも教育方針の中心なんだなあということだ。少なくとも感染事例を科学的に検証した形跡は見えない。

そして、「感染を防ぐこと」が目的ではなく、「感染対策をすること」が目的化している。受験指導と同じだ。

受験指導においても、「成績を上げること」が目的ではなく、「沢山勉強をすること」が目的化しているのが長崎県の高校である。私のように「勉強はしないのに成績がいい」生徒にとっては、ものすごく居心地が悪い。学校の中での風当たりは強く、そもそも私のような生徒は「あってはならない事例」として、いなかったことにされてしまう。

だいたい優秀な生徒は人格も伴っていることが多いので、無駄だと思っている勉強にも、周囲に合わせて付き合っている。私のように「無駄な勉強はしない」と明言する生徒は、まずいない。長崎の社会で生きていくには、無駄だと思うことも黙って付き合うような人間にならないといけない、ということが高校時代から叩き込まれるのだ。それはそれで、合理的ではあると思う。


2020年8月18日火曜日

雲仙でのテレワーク推進は子ども中心の発想で

前回の続き。

雲仙温泉は避暑地としての魅力向上を


雲仙温泉では、6日間滞在できる観光地を目指しているそうである。

6日間滞在できる雲仙 ワーケーション施設充実へ コロナ禍対応で市観光戦略


お父さんがリモートワークで6日間滞在するとしたら、その間に奥さん子ども達は何をする?という問題が発生する。

しかしここは逆に、子ども達が6日間滞在することを目的とした行事を作り、それに親が付いてくるという発想に切り替えられないだろうか。

子どもに6日間滞在する目的と作るのは、簡単である。塾の夏季講習であったり、スポーツ合宿であったり。誘致できれば、それは難しいことではない。それを、「子どもだけの合宿」ではなく、親も一緒に来てもらって、昼間は子どもの行事、夜は家族で過ごす、というパターンを作ればいい。

例えば英進館に雲仙で夏季講習をやってもらうのは、どうだろう。九州全域から集めれば、それなりの講座を開設する規模にはできるのではないか。またそれであれば、旧雲仙小学校の校舎を、そのまま使える。

とりあえず初年度は校舎使用料を無料にする、ということでもいいと思う。こういう方向のほうが、いきなりワーケーションで社会人を呼ぶよりは、遥かに簡単ではないだろうか。

各旅館にも塾と提携していろんなパックを出してもらう。週末だけお父さんも合流するというケースも想定して、食事の内容を宿泊日によって変えるのもいいだろう。


お母さんはどうするのか。スポーツ合宿であれば、ずっと子どもの練習を見ているのもいいと思う。塾だと、そうもいかないだろうから、外で散歩してもらったりお茶してもらうような施設を用意しなければならない。

アウトレットモール的なものがあれば、昼間に買い物ができていい。しかし、いきなりそういう施設を作り経営的に成り立たせるのは難しい。しかし、インバウンド向けの免税店と組み合わせれば、インバウンド客も合わせた需要を満たせて、観光地としての魅力を高めることができる。

高原の避暑地といえば軽井沢が挙げられるが、軽井沢もアウトレットモールを作って大成功している。どんどん売場面積が拡大され、今はアウトレットではない「ショッピングプラザ」を名乗るようになった。

関東近郊では、この軽井沢を始め御殿場など郊外のリゾート地にアウトレットモールを建設する流れができた。週末には都心から沢山の買い物客が訪れる上に、近年ではインバウンド客も多く利用するようになった。御殿場のアウトレットモールへは、富士山へのインバウンド客が多く訪れている。


いきなりビジネスでのワーケーション客を誘致する施設を用意するより、まず子ども向けの合宿を誘致して、そこから広げていく方が、より現実的だと思う。


2020年8月17日月曜日

雲仙温泉は避暑地としての魅力向上を

先週雲仙温泉に宿泊した。

雲仙に泊まったのは、多分高校時代の雲仙合宿以来。そう、当時は高校生が勉強合宿のために、雲仙に1週間缶詰めにされたのだった。高校に冷房がないので、冷房無しで涼しい雲仙にほぼ強制で、夏休みを潰して出かけていたのだ。私の時は、自由時間一切なし。宿舎に缶詰め。そういう時代だった。

今は夏休みに勉強するために、県立高校に冷房が入ったと聞く。

今回感じたのは、やはり涼しい。私は冷房を使うと体調が悪くなるので、家ではエアコンを使わない。そのため夏場は眠りが浅く、気分がすっきりしないのだが、冷房不要の涼しい雲仙で2泊したら、ぐっすり眠れて、体調も良くなった。

もともと雲仙は避暑地として栄えたのだから、やっぱり夏場は避暑地としての魅力を磨いて、県内からの集客も図る方向性が重要だろうということを強く感じた。長崎市内からでもそんなに遠くないので、リフレッシュのために短期間でも雲仙に泊まるのは、仕事の生産性も上がっていいことだ。


と思っていたら、ちょうど長崎新聞に以下の記事が出た。

6日間滞在できる雲仙 ワーケーション施設充実へ コロナ禍対応で市観光戦略


目指すことは私と同じなのだが、やり方がちょっと違うというか、利用者本位ではない所が気になる。

例えばワーケーションの拠点施設。ネット環境を充実させて、遠隔作業の仕事がしやすい場所が求められるのだが、それに旧雲仙小学校の校舎を利用できないか市が考えているらしい。

実際に利用する立場からすると、仕事の合間にちょっと息抜きで散歩したりお茶したりするのに、旧雲仙小学校の場所は中心部から離れすぎている。本気で人を呼びたいのであれば、絶対に温泉街の中心部に作る必要がある。星野リゾートと相談して富貴屋跡地に作るとか、宮崎旅館の改装後に中に入れるとか、まず利用しやすい場所を考えることが重要である。現地の当事者の都合で施設の配置を決めると、利便性が悪くなって、人が来ない。


そもそも雲仙温泉の人たちは、自分たちの地域の魅力がどこにあるのか、観光客が何を望んでいるのか、わかっているのか。今回滞在して、そこが疑問だった。

高原のリゾートであればレンタサイクル、というのは、ごく自然に思い浮かぶ。雲仙でもやっと今になってレンタサイクル事業を始めたようだが、何と貸し出し場所がゴルフ場。そこまでどうやって行くのですか?

自転車を借りようとする旅行者は、公共交通機関を利用する人が中心だと思われる。だったら中心部とか旅館の近くで借りられないと、意味ないでしょ?車で来た人がわざわざレンタサイクルを借りるのですか?車前提でもいいけど、やっぱり貸し出し場所は中心部じゃないと、利用者にとっては不便である。

そもそも中心部に観光案内所すらない。普通はバスを降りたら観光案内所に行ってパンフレットを貰って、それから何をするか考えるものだ。最初から観光の前提が車になっているのだったら、そこは考え直した方がいい。

主要な施設の管理者がバラバラだということが、調整を難しくしていると思われる。民間の施設はさておき、島鉄バス、国(環境省)、県、市など、当事者が多い。県営バスのターミナル跡は廃虚になっていて、全く活用されていない。観光案内所は市が開設して現地の観光組合に運営を委託したりするものだが、そういう調整が全くされていないようだ。そもそも県営バスのターミナルがあった時には、中に観光案内所位あったのだろうか。

そういう所を調整して、旅行者にとって便利な場所にしないと、ワーケーションなんて利用されるはずはない。

あとは、コロナ対策にうるさすぎ。大自然が売りなのだから、「高原では人との距離を取ってマスクを外しましょう」と宣伝すればいいのに、どこに行ってもマスク着用。かなりうんざりした。共同浴場でも「マスク着用、手指消毒」。風呂に入るだけなのに、マスク着けたまま湯船に浸かるのですか?硫黄分ですぐ消毒されますよ。

あいにく離れる以前に人がいません。そんなに大きく掲示される必要は、ありません。

これが完全におかしい。「感染症予防のため」じゃなくて「高原の自然の空気を入れるため」に窓を開けて下さい。これだけ涼しいのに、普段は冷房を入れているのですか?


とにかく、「高原の自然の風を満喫して下さい」という空気が、全くなかった。下界はこれだけ暑いのだから、何を売りにすべきか、地元の人が理解していないと思った。

宿泊施設も同様。マスク着用は最小限にするべきだ。以下に長崎・雲仙・佐世保各市共通の宿泊施設向けガイドラインを示す。従業員や宿泊客にマスク着用を推奨するような記述は一切ない。マスクが必要なのは、感染の疑いのある客に対応する時の従業員だけである。

チームナガサキセーフティ


温泉宿で感染リスクが高い場所は大浴場の脱衣場だと言われている。脱衣場の換気さえ徹底させていれば、後は宿泊客に過剰なマスク着用を求める必要性は全くない。そもそも風呂から上がったらすぐマスクを着けたいと思うだろうか。

新型コロナ陽性者が出る前提での観光推進を


上の記事にも書いたが、宿泊客の満足度を高めるためにも、マスクは極力使わないような方向で考えてもらいたい。


他にも色々アイデアはあるが、次の機会に回したい。

2020年8月7日金曜日

市民病院で新型コロナ患者が亡くなったそうですが

長崎なんたらセンター(長いので覚えられない。以下、市民病院と書く)で、新型コロナ罹患者がお亡くなりになられた。

もともと基礎疾患があって、入院されていたそうだ。


市民病院といえば、私のおばさんのことを思い出す。

おばさんは末期ガンで市民病院に入院していた。

で、そろそろ危なそうだという話を聞いたので、ある日、お見舞いに行った。入院してから会いに行くのは、初めて。そもそも、会うこと自体が10年振り位、いやもっとだったかもしれない。

病院に行くと、おじさんがつきっきりで看病していた。おばさんは意識はあるけど、私が来ていることを認識できているのかも、わからないような状況だった。

おじさんは、「昨日も親戚が来ていて、話をしてたんだけどねぇ。今日はつらそうだよ。」と言っていた。

結局、翌日亡くなって、私が家族以外で最後の面会者になった。


仮に、である。

このおばさんに新型コロナの陽性反応が出ていたら、どうなっていたか。

当然、隔離されて、旦那さんの看護も不可能。家族以外の面会なんて、論外。

ううん、と考えさせられる状況である。

2020年8月2日日曜日

過度なコロナ対策で子どもに責任を負わせるな

内容的には前回の続きになる。

なぜコロナ対策で高齢者の行動に制限をかけない?


長崎県でも学校で集団感染が起こり、大騒ぎになっている。
私は学校関係者とつながりが無いので、実際にどうなのかは、わからないが、多分大騒ぎになっているのだろう。

繰り返し書いているが、もう新型コロナによる病気の特徴は、かなりわかってきている。致死率はインフルエンザ並みで、一番違うのは、インフルエンザでは子どもも死ぬが、新型コロナでは死なないということだ。日本では20歳未満の新型コロナ死者は、今だにゼロである。

それなのに、何故コロナ対策で子どもの行動が制限されるのか。前回も書いたが、高総体の中止は、大人の都合に高校生が巻き込まれただけだ。高校生は罹患しても死なない。死ぬ可能性があるのは、役員その他の高齢者だ。だったら、高齢者は会場立ち入り禁止にして高総体を開催すれば良かったのだ。

今後も、子どもたちにとっては一生の思いでになる行事が、どんどん中止に追い込まれるだろう。これから行われる修学旅行や体育祭・文化祭はどうなるのか。


私が高校三年生の時に昭和天皇が崩御した。もう時代は平成も過ぎ令和に入ったので、その時のことを覚えている人も少なくなってきただろう。しかし、当時の高校三年生にとっては、あらゆる行事が自粛になり、一生忘れられない出来事になっている。

私の高3時の秋の体育祭文化祭は、中止にはならなかったが規模縮小された。準備段階から、今一つ盛り上がれなかった。そしてもし前日に天皇が崩御したら、多分中止になっていただろう。それを事前に学校側が決めていたかどうかは知らないが、常識的には中止だったと思う。

では、今年は秋の体育祭や文化祭の前日に校内でコロナ罹患者が発覚したら、どうするのか。中止にするのだろうか。多分、中止にするのだろうが、それをきちんと決めておけるのか。

日本の文部科学省は、最初から新型コロナ罹患者に対する対応は、インフルエンザ並みにするという指針を出していた。罹患者が出れば、本人が出席停止になるだけで、学級閉鎖や、ましてや学校閉鎖にする必要はない、という判断だった。ところが各地の自治体が、陽性者が1人でも出れば学校を閉鎖しまくっていった。

長崎県の教育委員会では、このことについてどう考えるのだろうか。多分、行事は一切中止という通達を出すと思われるが、昭和天皇の自粛ムードを経験した人間からすると、必要以上の対応をして高校生の一生の思い出に残るイベントを、簡単に中止にして貰いたくないという気持ちが強い。今の新型コロナによる重症者・死者の状況を見れば、学校での対応はインフルエンザ並みで十分である。

また、中止にすれば、陽性反応が出た(敢えて罹患したとは書かない)生徒や先生に、一生の傷を負わせることになる。「罹患した人は悪くない。責めてはいけない。」といくら言っても、自分のせいで行事を中止にさせたとなれば、本人は一生責任を感じるはずだ。生徒に大きな責任をかぶせるような決定を、絶対に行政側がやってはいけない。


<追記>
専門医の方が作った素晴らしいスライドがありました。
学校閉鎖についても書いてあります。
是非皆さん読んで下さい。

新型コロナウイルスのNow!