2018年8月29日水曜日

車での新長崎駅乗降は西口活用に誘導すべき

今日の長崎新聞に、昨日行われた長崎市議会特別委員会での話題が取り上げられていた。

リンクは無し。内容を一部引用する。

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「動く歩道」市が検討


・長崎市は28日の市議会都市整備・交通対策特別委員会で、新駅舎から東側の国道手前まで200メートルの区間に電動の「動く歩道」など歩行者支援施設を設置する方向で検討していることを明らかにした。

・複数の委員が賛同した一方で、新駅舎と国道の電停を結ぶ方策として「低床電車を入れてピストン輸送してはどうか」との意見も出た。
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私的には後半部分の引用内容が重要であるが、それはさておき。

私は当日傍聴し、資料も頂いた。以前からこの事業に関する問題点をブログで指摘してきたが、今回の資料を見る限り、いい方向に進み始めたのではないかと感じた。

長崎駅周辺土地区画整理事業は大丈夫なの?


特に上の記事で取り上げた話題について改善が見られた。多分、市と県の協議が進んで、県職員からの助言があったのではないかと思う。

以前の計画は、これ。

長崎市のHPより引用)

それが、こうなった。
(当日配布された資料より)

微妙に変わっているが、何が一番違うかといえば、東口ロータリーへの入口道路。
これがNHK前に統一されて、国道202号線現駅前電停付近の流れが格段に良くなっている。

それでも八千代町方面から駅に入る右折レーンが混むのではないか、という懸念が強く、委員の市議からも沢山意見が出た。

右折車を減らすにはどうすればいいのか。答えは簡単。左折で駅に入るように誘導すればいいのだ。つまり、北側から駅に来る車は、西口を使うように誘導すれば一気に問題解決なのである。さらに、現駅前の交通量を減らすことができ、現電停への平面横断が可能になる。八千代町電停が平面横断可能なのだから、交通量が減って大きな交差点もなくなる現駅前電停北側に、横断歩道を作れない理由はないのだ。

ちなみに、新しい方の計画図を見てもらうとわかるが、現駅前電停北側の歩道橋には、歩道2ヶ所、電停2ヶ所の計4ヶ所にエレベーターが設置されることになっている。平面横断ができれば、この4ヶ所のエレベーターの建設費や維持費が不要になる。


ところが市のまちづくり部長の答弁によると、「西通り線の道路幅が狭い」ために、「西通り線に負荷がかからないように誘導する」のだそうだ。私が今書いた話とは真逆になる。

さすがにこの答弁には、議員の方々もあきれていた様子。そこまでして当初計画を変えたくないんでしょうかね。

また気付いていない人も多いが、この計画が一気に完成する訳ではない。まず先に在来線の高架化が完成し、在来線の移設が終わってから工事をして新幹線駅が完成する。つまり在来線が高架化されてしばらくの間は、駅の利用者全員が西口を利用することになる。東口はその間工事中なのだ。

そしてこれはあくまで私感だが、東口より西口のほうが、タクシーや自家用車で駅を使う人にとっては使いやすい。一度便利な西口を使って、その後東口を利用して下さいって誘導した所で、どこまで東口に移るのやら。部長の言う通りに、事が進むとは到底思えない。


それから新聞記事にもなっている歩行者支援施設。

私は以前から路面電車乗り入れを主張しているし、昨日の委員会でもその提案はあった。市が市の予算で軌道を引き車両を買って、運営だけを長崎電気軌道に委託すればいいのだ。この路線を新駅舎の改札前から現電停まで市営にすれば、運賃が取れるから維持費も捻出できる。そもそも動く歩道案がなくなったのも、維持費がかかりすぎることが理由の1つだった。そりゃ、あの辺は大雨で頻繁に水没するから、水没する前提で維持費の計算をしないといけませんからね。

ところで地図を見てもらえばわかるが、現電停から新駅舎まではかなりの距離があるが、実は現アミュプラザの建物がその半分位の距離まであり、今でも現電停からロイヤルホスト横までは2階部分で歩道橋がつながっている。残り半分の距離にJR九州が建物を作るそうだから、その中にJR九州の負担で動く歩道を作ればいいのだ。

駅にある動く歩道といえば、大阪の阪急梅田駅が有名である。梅田駅の改札から阪急百貨店までの間に、阪急電鉄が動く歩道を設置している。JR九州も同じこと。長崎駅の改札口からアミュプラザまでの間に、自費で動く歩道を作ればいい。それ位は市がJRに要求しても、決して過大な要求だとは思えない。

但し大きな違いとして、阪急電鉄は阪急電車を利用して阪急百貨店に来ることを期待しているが、JR九州の場合、車で来て駐車場に車を止めてアミュプラザに来てもらうことを前提にしている。JR九州は不動産会社なので、自社の鉄道に乗ってもらうことよりも、駐車場収入の方を遥かに重要視しているということが(鉄道利用者には博多のアミュプラザを利用することを期待している)、阪急梅田の事情と大きく異なっているのが残念なことである。

2018年8月7日火曜日

長崎県内の並行在来線第三セクター化で佐賀県内は在来線非分離を確約させよ

フリーゲージトレインの開発断念で、長崎新幹線の佐賀県内部分をどうするか、という問題の解決策が求められている。

佐賀県知事に協力要請 与党検討委、整備方式巡り


国は全線フル規格かミニ新幹線方式のどちらかにしたい意向だが、いずれにせよ佐賀県が負担を嫌い、解決策の提案を待つ状況である。

私は全線フルを求める立場であり、同時に佐賀県は追加負担ゼロにすべきだと考える。そのためには、武雄温泉新鳥栖間はノンストップにするしかないと思っている。

佐賀県側がもう1つ問題にしているのが、仮に全線フルになれば並行在来線分離問題が出る、ということだ。佐賀県内の在来線が第三セクター化させられるのではないか、という懸念である。

この懸念を払拭させるためにも、私は以前にもここに書いた、長崎県内のJR路線を第三セクター化させて、そのかわりに佐賀県内はJRが直営にするという約束をJR九州に求める、という方法を取るべきだ。ちなみに、肥前山口諌早間は20年間JR九州が運営することで合意済みだ。

そもそも、今のJR九州に長崎県内の在来線を運営させて大丈夫なのか、ということは、長崎県側が真剣に考えないといけない問題なのである。ハウステンボスにカジノを含むIR施設が建設されることになると、今以上に長崎とハウステンボス・佐世保を結ぶ路線の重要性は高くなるし、福岡からハウステンボスまでの輸送も考える必要がある。このままJR九州が大村線を運営すると、車両は全部ロングシートのワンマン運転で、本数も区間快速が1時間おきで、諌早で長時間停車をして使い物にならない、とうい状況になるのが目に見えているのだ。

ここは県内在来線を第三セクター化し、ハウステンボスやIR事業者にも鉄道運営に参加してもらう方が、遥かに乗客本位になり、ハウステンボスや長崎の観光客誘致に役立つ。

佐世保線の第三セクター化については、新幹線接続路線まで長崎県第三セクター会社が運営した方がいいので、武雄温泉以西は全部長崎県の第三セクターへ移行する方が都合がいい。但し、これに関しては佐賀県・武雄市・有田町の意向をふまえて決める必要があろう。

新幹線問題に関しては、とにかく佐賀県がのめる案を提示する必要がある。長崎県も国にお願いするだけではなく、自ら案を提示する姿勢が求めらるのだ。

2018年8月2日木曜日

鹿児島銀行主導で長崎県に新銀行の設立を

私は十八銀行とふくおかフィナンシャルグループの統合には反対であった。
理由はここここここに書いたので繰り返さない。

今の雰囲気だと、どうやら統合が認められるようである。となると、統合されても上に書いたデメリットがなくなる方策を考えたい。

最大の解決策は、長崎県内に本店を置く新銀行を設立することだ。それをやるとすれば、山口フィナンシャルグループ(YFG)か九州フィナンシャルグループ(KFG)しかない。YFGは傘下の北九州銀行が、KFGは傘下の肥後銀行が、それぞれ長崎県内に支店を持っている。

ここで気になるニュースが目に入った。何と、KFGの鹿児島銀行が十八銀行の債権を「全件引き受ける」と言うのだ。県内に支店がないにも関わらず。

鹿児島銀も「全件」


佐賀銀行が全件引き受けると言うのは、わかる。隣県だし、長崎県内に支店もある。しかし、何故鹿児島銀行なのか。支店もないし、同グループの肥後銀行が長崎県内での営業を強めている状況なのに。

これは多分、肥後銀行の煮えきれない姿勢に鹿児島銀行側が我慢できず、「ならうちが乗り出す」、ということになったのではないだろうか。

私も肥後銀行と付きあいがあるから、雰囲気はわかる。とにかく肥後銀行の行員は反応が悪い。行員のレベルでいえば、十八未満、親和並み、という感じだ。これだと普段から鹿児島銀行の行員は肥後銀行に対して、いらだちを募らせていてもおかしくないと思う。

ならばいっそのこと、鹿児島銀行主導で長崎に新銀行を設立すれば話は早い。

この状況で新銀行を設立すれば、優秀な行員を十八親和両方から引き抜くことができるし、支店の場所も両行の支店が統合した場所の一方を居抜きで取れる。融資だって十八親和の「借り換えサポート」を使って簡単に増やせる。こんなにおいしい話はない。

十八親和両行とも統合すれば人が余る。支店も減る。支店長の数も減る。だったら新銀行が「支店長募集」と声をかければ、簡単に優秀な人間を十八親和から引き抜くことができる。そこから先は芋づる的に人は抜ける。

かつて福岡銀行の行員から、「親和銀行の行員と同じ給料にはされたくない」という話を聞いたことがある。まあそりゃそうでしょう。福銀から見ると、あんな無能な親和の連中と同じ給料じゃ馬鹿馬鹿しくてやってられないだろう。だからこそ銀行同士は合併せず給与体系も別にしていて、福岡銀行の長崎支店だって閉鎖されずに残っているのだと推測できる。

ということは、鹿銀が長崎に設立する新銀行も、給料を高くすればいい。当然、それに見合う人材だけを十八親和から引き抜けばいいのだ。元十八の行員が新銀行に入って、かつての顧客を回って「借り換えサポートでうちに移して下さい」とお願いすればいいのだ。営業店の窓口もあまり作る必要はないので人件費もかからないのだから、給料は高くしても何の問題もない。

そして「県内銀行だ」ということで、長崎県や県内市町の指定金融機関も取りにいけばいい。山口銀行が北九州銀行を設立したのは、北九州市の指定金融機関になるためだという理由が大きかった。十八親和の合併で県内の仕事を競争無しに取ろう、なんて安易な考えを通してはいけない。

これでKFGが肥後、鹿児島、長崎新銀行の3行になれば、鹿児島側が2対1になって、グループ内での発言力も強まるし、いいことづくめだ。

もし鹿児島銀行の関係者がここを読んでいらっしゃれば、是非検討願いたい。
ちなみに、私の会社も借り換えサポートで、鹿児島銀行への借り換えをお願いします。鹿児島には何の縁もなく、現在肥後銀行から融資を受けていますが。それ位期待しています。