2021年1月7日木曜日

長崎県知事の会見が素晴らしすぎた

長崎県も新型コロナの感染者が増加したため、県内の感染ステージが上がり、県下全域に特別警戒警報が発令された。

それに伴い、1月6日に長崎県の会見が開かれ、たまたま私も見ていた。

知事記者会見(令和3年1月6日)

知事の会見は、春に感情的になって「接触の8割削減」を騒いでいた時のイメージしかなかったので、見ないようにしていた。その頃のことで、散々知事と医師会の悪口をブログにも書いていた

ところが昨日の会見では、知事はとにかく落ち着いていて、科学的な証拠に基づき県の施策を説明していた。かなり驚いた。夏ごろには知事も冷静になっていたのだろうが、元々ちゃんと冷静に物事を考えられれば、中村知事は優秀な方だと私は思っているので、コロナ対策という点ではいい方向に長崎県政は回っていると感じた。


会見を見ての印象は、とにかく冷静に知事が発言しているということだった。質疑応答も担当者に振ることは少なく、知事自ら答えていた。知事自身が状況をしっかり把握し、中心になって施策を立てていることの現れだと思う。

直近の状況をいえば、会見前日に県内の陽性者数が過去最高を記録し、当日も2番目の数字であった。それでも危機感を過剰に煽ることなく、冷静に発言されていた。

私自身も、クラスターが発生して、一時的に陽性者の数字が高くなることはあっても、全体としては減少傾向に入っているのではないかとブログで書いた手前、いくらクラスターが発生しているとはいえ、陽性者の数字がこの数日高いので気になっていた。

その件に関しても、知事から「壱岐など市職員に対して、一度陰性が出ても同じ人に再度調査したら陽性が出るなどして、数字が継続的に発生しているだけで、感染が拡大している訳ではない」との説明があった。

この辺の調査も学術目的にやっているのではないかと思った。私はむやみに調査をすることには基本的には反対だ。特に市職員に高齢者はいないはずなので、入院させる必要のない症状の人まで陽性が出ることによって入院などの措置を取る必要が出れば、医療に負担がかかる。

壱岐市職員に継続的に陽性者が出ていたので、特に離島の医療負担を重くしないように、あんまり検査するなよと思っていた。しかし状況がわかっていて検査をしているのであれば、学術的には重要なデータになるので、どんどんやって頂きたい。そもそもPCR検査は7割位しか精度がないので、3割は見落とす。時間を置いて検査することで、どの程度見落としていたのかがわかるのは、学術的に重要だ。また、感染日から時間をおいて陽性が出ても、その人に感染力はもう無いということもわかっているので、過剰な隔離体制を取る必要もなく、医療機関に負担をかけない対処も可能で、そこまで理解した上で長崎県は継続的な調査をしているのだろう。


一番重要なのは、主要な感染場所が飲食店ではないと断定されたことである。だから飲食店に対する営業自粛は求めないと、はっきり知事から言われた。都会では感染経路不明者の感染場所が飲食店だというエビデンスがある「みたい」だけど、長崎県では感染経路不明者はほんとうに感染経路がわからない、とおっしゃっていた。これは実は全国的にも重要なことである。

感染場所が飲食店ではないのに、そこに営業自粛を強要するのは、ただの飲食店イジメでしかない。感染拡大防止の効果はないのに、飲食店を壊滅させ経済に多大なダメージを与えるだけだ。そして失業者が増え、若者の自殺者が増える。全国の統計では、新型コロナウイルスによる死亡者より、自殺者の増加数のほうが多い状況が続いている。

昨年末に長崎市内の飲食店を対象に行った集団検査で、陽性率が0.6%であったことにも言及されていた。東京の民間検査機関だと、無症状者対象でも1〜1.5%の陽性率になっている。それと比較すると、かなり低いといえる。この数字を見ても、飲食店が感染場所になっていると決めつける訳にはいけない。感染場所じゃないのに、そこに営業自粛を求めるというのは、政策として間違っている。


日本全体が間違っているのは、こういう何の科学的根拠もないことを、緊急事態宣言の名のもとに行っているのだ。マスコミが煽って国民が規制強化を求めるから、政治家としてはそれに答えないと支持率が下がる。だから、何の効果もない政策をどんどん打ち出して、自分の人気を高めようとする。東京都の小池知事が典型である。第1波の時より新型コロナ対応の確保病床を減らしておいて、今大騒ぎしているとは、政策的には大間違いなのであるが、都民の支持は高い。

長崎県では、こういう間違った政策を県が取っていないことに対して、ものすごく好感が持てる。ここまで科学的根拠を基本にして過剰対策を取らない都道府県も、他にはないのではないかという感じだ。政策は科学を基本にすべきだという考えの私としては、中村知事の方針を強く支持したい。


最後に繰り返す。特に長崎市では感染経路不明者が増えている。長崎市副市長もそうだったと思われる。長崎市内では、もうどこにでもウイルスはある状態なのだ。だからウイルスを貰わない努力以上に、ウイルスを貰っても発症しない体力を維持することが重要なのだ。医師会の間違ったメッセージを聞いてはいけない。

長崎県医師会は論理的ではない

県からの長崎市民に対する「不急不要の外出を控える」要請でも、「不急不要の外出に当たらない事例」として「屋外での運動や散歩等」を挙げている。外に出て日光を浴びて適度な運動をし、心身ともに健康な状態を保つことが、最大のコロナ対策になる。決して年中マスクを着用して家に篭もることがコロナ対策なのではない。県の今回の要請のどこにも「マスク着用」とは書いていないのだから。

2021年1月6日水曜日

飛沫防止用ビニール幕が集団感染の原因か?

 長崎市のデパートの食品売り場で集団感染が発生してしまった。

長崎の百貨店 「対策徹底したが ついに」 食品売り場で感染拡大

もうね、お願いしますから、長崎大学の専門家の方々、きちんと調査をして下さいよ。

北陽台高校の二の舞いにはしないで下さい。原因究明をすれば、同じ過ちは防げます。

北陽台高校の感染防止対策を見て具合が悪くなった

私は専門家じゃないから、わかりません。だから、専門家の方々にきちんと調べて頂きたい、と繰り返し書いています。


で、今回の事件。上の長崎新聞の記事から引用。

 浜屋幹部は「できる限りの対策は講じてきた」という。スタッフは入館時に検温を受け、売り場ではマスクを外さない。食品を扱うためビニール手袋を着用、手指消毒も頻繁にしている。換気扇を回し、飛沫(ひまつ)防止用ビニール幕で客側と仕切っており、市も「客や周囲のテナントに感染が広がるリスクは低い」とする。

 ただ、厨房(ちゅうぼう)とショーケースに挟まれた空間に複数のスタッフが密集する構造だった。市は「休憩室ではなく、売り場で感染が広がった可能性が高い」とみる。

 

これ、飛沫防止シートが換気を悪くして、中にウイルスがたまったんじゃないの?ついでに言えば、常時マスク着用も感染者のウイルス排出量を増やす要因になった可能性は、かなりある。

飛沫防止用のアクリル板が換気を悪くして逆効果になる可能性は、私はこのブログでも何度も訴えてきた。

長崎県にも新型コロナの第3波がやってきたの?

上の記事から引用。

飛沫防止はケースバイケースだと私は思っていて、例えばバイキングの料理は、料理を取る時に唾を飛ばさなければ大皿でも全く問題ない。パーティションにしても、ラーメン屋のカウンターみたいな所で1人ずつパーティションに区切ると、そこの換気が悪くなってウイルスがその席に溜まり、次に座った人が危ない、ということもある。パーティションは換気と引き換えの部分があるので、そこは場所の状況を見て考えるべきだ。専門家じゃないので明確には言えないが、理屈的にはこういうことになる。

ここで「売り場の人が危ない」とは書いてないけど、私が危惧したような状態になったと考えられる。


もう、逆効果になる得る過剰コロナ対策はやめさせようよ。

そして、今回こそは何が原因だったのかを、専門家にきちんと検証して頂きたい。


2021年1月4日月曜日

長崎県にも新型コロナの第3波がやってきた

 もう今さらという感じの投稿になるが、気が向いてきたから書いておく。

長崎県にも新型コロナの第3波がやってきたの?

これの続き。


だいたい前回書いた通りの経過になっている。寒くなったから第3波が来たけど、そんなに大きくはない。

県発表の資料

ピークで1日35人。人口規模を勘案すると、他県に比べて全然大きな波ではない。

そして、多分もうピークアウトしている。12月末の時点でそう書いておこうかと思ったんだけど、ブログを書く気力が出なかったので、書かなかった。今書いても、もう後出し。


長崎県の状況については、京都大学ウイルス・再生医科学研究所の宮沢孝幸准教授もnoteで分析している。

都道府県別第3波状況と予測

最後に何故か広島県と並んで長崎県も採り上げて頂いている。

「長崎も同様で第2波が低かった。今後何度もクラスターが発生し、感染拡大する可能性がある。」と書かれているが、私は長崎は2020年1月に第1波が襲っていて、もう特に長崎市民は罹っている人が多いから、そんなに大きな波は来ないと、私は思っている。

長崎で新型コロナは流行していないのか?

もうこれは素人の感想としか言えないレベルの話なので、信じる人は自己責任で信じて下さい。

長崎市の歓楽街で集団感染が発生し、無症状者にも一斉検査をしたけど、陽性率は0.7%とか、その程度だった。これは正直言って、相当低い数字だと思う。東京での民間検査の陽性率が1〜1.5%だそうだから、その半分程度だ。歌舞伎町で現在、全然新型コロナが発生していないように、長崎市内の繁華街も1年前に流行しまくって感染に強くなっていると思う。これは個人の感想です。全く根拠はありません。


最後に多少は統計を読む専門家として書いておく。

全国的な傾向としてピークアウトした後は、病院や高齢者施設でクラスターが発生して、なかなか陽性者数が減らない。長崎もそういう雰囲気になってきている。そもそも1日最多で35人しか陽性確認されていない県だから、クラスターが重なれば、一気にその日は数字が高くなるという性質がある。

だから、日々の陽性者数に一喜一憂せずに、確実な感染防止対策を行って欲しい。感染防止対策というのは、マスク着用とか消毒とか人と距離を取るとか、そういうことではない。第1に風邪をひかないように早寝早起き、適度な運動、栄養をしっかり取ることと、第2に少しでも具合が悪ければ外に出ない、ということだ。そして唾が飛んだり混じったりする状況を作らないようにする。そもそも医師会や首長が言う感染防止対策は間違っているのだ。と、最後にまた繰り返す。

長崎県医師会は論理的ではない