2018年1月12日金曜日

長崎駅周辺土地区画整理事業は大丈夫なの?

まず最初に報告事項から。

今までこのブログで好き勝手に書いているだけだったが、今後は「フォーカス長崎」の一員として、まずは長崎駅周辺事業について関わっていくことになったので、お知らせしておきたい。

まずその最初の行動として、駅前電停への平面横断がほんとうに不可能なのかを、先日県に問い合わせに行って来た。長崎市が「県警がダメだというからあきらめた。策はない。」というので、本当に策がないのか、直接聞きたかったからだ。

この記事を参照して頂きたい。リンク先が消えるかもしれないので、適宜引用する。

断念したようにも聞こえるが、市はいま、駅前の交通量を分散させる方策をひねりだそうと懸命になっている。』

と記事には書いてあるが、路面電車の駅舎引き込み断念の経緯などをふまえると、本当に市が方策をひねりだそうと懸命になっているのか、申し訳ないが信じられないのだ。

県議の方を通じて県警に面談の手配をお願いすると、県警だけでなく、県の担当部署の方々も同席して頂けることになり、市議、県議同席の中、結果としてかなり有意義な会合を持つことができた。

話の中身は相手の立場もあるので、私にしては珍しく忖度して控えめに書くが、結論から言えば、電停への平面横断も含めて、まだ策はあるし、他にも考えるべきことは多い、ということになる。

また、県と話をする中で、今さらながら事業の進め方が見えて来た。こうした事業執行については私も素人なので、よく知らなかったというのが実情である。

たとえば駅前電停の場所は国道であり県が管轄する範囲なのだが、今回の区画整理事業については、この県管轄の範囲まで市が計画を立てて、それを見てから県として意見を言う、という流れになる。ところが、県からすると、市がなかなか全体像を見せないから、意見の言いようがない、という状況なのだそうである。

例えば駅前電停に横断歩道を作る、といった話でも、駅周辺の交通をどう流すのか、という計画を見せてもらえないと、判断しようがない、ということだ。現状だと南から北の流れは、駅に入らず北上する車と駅に入る車が駅南側の交差点で分散するが、駅に入る車が全て電停の北側から左折するようになると、今より電停横の交通量は増えるので、そこをどう考えるのかを示してもらわないと、具体的な話はできない、ということである。

今は駅の北側と南側の交差点で、駅に入る車と出る車が分散しているけど、両方が北側の交差点に集中する形になれば、果たして交通量が捌けるのか心配しているが、その辺の計画を市が示してくれないから、県はまだなにも意見を言えない状況のようだ。

これ以外でも、区画整理地域内での道路について不安に思われていることはいくつかあるようだった。私なりに判断すると、こうした不安点に関する意見は、県職員としての立場では、越権行為になるので市には言えない。しかし、まちづくりの専門家として、個人の意見として気になるということは、多々ある、とおっしゃっているように感じた。このあたりは、あくまで私がそう感じた、ということではある。

確かに、これほどの大規模な区画整理事業となると、市職員より県職員の方がノウハウもあるだろう。しかし、市が事業主体である以上は、相談に来られない限り県として意見を出せないようだ。

長崎の街の姿を変える、これだけの大掛かりな事業にしては、市の計画の立て方は、ちょっと内にこもりすぎているんじゃないか、というのが、県との話し合いを持った後の私の印象だ。もう少しいろんな人の「個人としての」意見を集めるやり方に変えないと、完成してから大変なことになるんじゃないのか、というのが、私の率直な気持ちである。