2020年5月18日月曜日

「シンクながさき」の提言は完全に間違っている

長崎新聞の記事で、ながさき地域政策研究所(シンクながさき)がコロナ後の提言をまとめたというものがあった。

「ピンチをチャンスに」 コロナ後見据え提言

具体的な内容について、もうシンクながさきのHPに掲載されている。

(第1部)コロナウイルス緊急事態宣言を受けた長崎への提言―コロナ後の世界に向けて

(第2部)コロナウイルス緊急事態宣言を受けた長崎への提言―コロナ後の世界に向けて


これを読んで、「ああ、参考になった。読んで良かった。」と思う県民が何人いるだろうか。ほぼ誰の参考にもならない文章である。そもそも読む人が何人いるのか。私のブログのアクセス数も少ないが、それと大差ないレベルではないだろうか。それも、本当に参考にしようと思って読む人が何割いるのか、悪いけど疑問に思っている。公務員がとりあえず読むだけ読んで、特に参考にできる話はなかったな、で終わりだろう。県内の公務員のそれなりの割合の人が読むだけで私のブログより遥かに多くのアクセス数にはなるのだろうが。

それとは違い、私のブログを今読んでいる人は、本当に参考にしようと思って中身を真面目に読んでいる人ばかりだと思う。申し訳ないが、シンクながさきの提言より、私のブログの方が遥かに価値が高い。

「コロナ後」を見据えた観光戦略を

「コロナ後」の対策を、特に対馬で早めに立てよう


じゃあ長崎県はこれからどうすればいいのか。具体的な提言を上の記事以外にも、これから書く。


まず長崎新聞の記事の引用から。

 これらの予測や考察を基に、長崎県が取り組むべき具体策を列挙。▽人口分散を見込んだ移住受け入れの促進▽「近距離間観光」の模索▽造船業振興に向けた「病院船」「災害救助船」の製造検討-などを提案している。

いちいち突っ込みを入れるのも面倒なので、観光に絞って書く。

観光についていえば、国内旅行は8月には正常化すると思う。だから、7月以降、どれだけ全国から、特に関東からの客を長崎に呼べるか、その準備を他県に先駆け今できるのかが、問われている。

日本がこの夏までに外国人の観光客を受け入れるとは思えないので、海外からの集客は見込めない。しかし逆に、日本人の海外旅行も、仮に相手国側が許可しても(ヨーロッパは許可すると思う)、日本が帰国後2週間自宅待機などを命じるだろうから、あまり増える見込みはない。となると、これまで海外旅行に出かけていた日本人が国内旅行に振り替える可能性は、高いのだ。

長崎県の現状を考えると、クルーズ船客を除けば、そこまで極端に海外客に依存していた訳ではない。逆に、それを埋めるだけの「海外旅行をしていた日本人客」を県内に呼び込むことが、努力次第では可能だと思う。それこそ今年の夏は県内の離島を売り込みチャンスなのである。

最近東京に行っていないからわからないが、駅などの広告スペースはガラガラらしい。そうであれば、目立つ場所は取り放題。値段も安く叩けるだろう。じゃ今のうちに広告を作っておいて、国内の移動が解禁されれば、一気に長崎県の広告で東京を埋める、なんてことも可能である。これは今年じゃないと、できないことだ。


次に重要なのが修学旅行である。政府もできれば修学旅行は中止ではなく秋以降にやって欲しい、という意向を示している。

まずは長崎県に来る予定だった修学旅行が、確実に来てもらえるように努力するのが第1。そして、時期や目的地を変える学校が、変更後の行き先として長崎を選んでもらえるようにするのが第2である。

近年、特に高校では海外への修学旅行をする学校が増えている。残念ながら今年度は海外は無理だろう。じゃあ代わりに長崎に来てもらおう、ということだ。

沖縄や北海道も受け入れ側の都合もあり、避けられる可能性はある。じゃあ、長崎に来てもらいましょうよ。沖縄の離島に行くつもりだった学校に、かわりに長崎の離島を提案するということも、できるだろう。

そのために、今から県内のホテルを修学旅行用に押さえる。そして航空会社にも、大型の飛行機を秋には長崎に飛ばしてもらうようお願いし、飛行機の座席も押さえる。貸し切りバスはクルーズ船が来ないので空いているだろうから、観光バス会社の経営安定化のためにも、修学旅行用に今から話をしておく。特に飛行機は全国的な航空需要の低下から小型化されているので、夏以降運休便が再開されるスケジュールを立てる時に、「長崎は修学旅行を呼びますから、大型機を入れて下さい」と今からお願いする必要がある。

県内の旅行を増やそうと市長会が県にお願いに行ったようだが、今やることはそれではない。県外客の受け入れ準備をすることだ。

経済浮揚のカギは旅行!?市長会が県に緊急要望【長崎】


今書いた話は、決して非現実的な話ではないと思うし、今すぐにでも対策を立てるべきだと、読んだ人はみんな感じてもらえると確信している。

問題なのは、訳のわからない提言をしている組織に県の政策を委ねている現状である。私のこの文章を、是非平田副知事や中崎文化観光国際部長に読んでもらって参考にして頂きたいと、強く思っている。自分から読んでくれとお願いするつもりは、全くないが(苦笑)。


<追記>
スシローが渋谷スクランブル交差点の広告をジャックしたそうです。

スクランブル交差点が寿司だらけに コロナで人が消えた渋谷、スシローに占拠されていた


私も東京のどこかを、長崎県が観光広告で埋め尽くせ、と言っているのです。