2010年10月13日水曜日

県庁舎跡地にハコモノは不要

私は、県庁舎を移転して、跡地に出島を望む公園を整備することを提唱している。

そして、あくまで欲しいのは出島が見える公園であって、ハコモノではない。ハコモノがないと人が集まらないというのは、予算分捕りを至上命題とする役人的発想であり、立地が素晴らしければ、何もない所にも人は集まるのだ。

今の県庁舎の位置は、出島を一望できる素晴らしい所にある。私も県庁の出島が見える部屋に行ったことがあるが、本当に素晴らしい眺めだった。多分、そこで仕事をしている県の職員は、それが当たり前の風景になっていて、一見客がどう感じるか、なんて、思ったこともないんだろう。

仮に県庁舎が移転すれば、差し当たりここには、大型観光バスが何台か駐車できる駐車場と、何となく出島側を向いた展望スペース程度を作るだけでいい。そして、中島川を出島に向けて渡る橋ができれば申し分ない。これだけで十分観光客は集まる。観光客はまず大型バスで県庁舎跡地の駐車場に来て、まず丘の上から出島の全景を見る。そして橋を渡って出島に行き、復元施設を見てまた元の場所に戻って観光バスに乗って次の観光地へ向かう。

もうこれだけで十分な観光地の完成である。立派な観光資源があれば、ハコモノなんて不要なのだ。もし何か欲しいという感じだったら、後で作れば済むことだ。最初からハコモノを作ってなければ、更地に何でも作ることができる。とにかく今は建物が建っているのだから、それがなくなったらどういう景観になるのかは、壊してみないことにはわからない。壊す前から壊した後に何かを作ろうという考え方は、間違いである。特に景観を重視した施設を作るのであれば。