しかし、高層だから豪華だ、というのは時代錯誤も甚だしい。今の時代、20階建て程度で建設費がべらぼうに高くなることはない。私は、新市庁舎は高層化すべきだという考えだ。
という訳で、32階建ての群馬県庁舎を見てきたので、その感想。
ちなみに群馬県庁舎については、さとわき清隆長崎県議のブログに視察の記事があった。
それによると、群馬県庁舎の建設費は長崎県庁舎の1.5倍だそうで。32階建てなのに、長崎県庁舎の1.5倍しかかかってない。高いから豪華だ、って訳じゃないのだ。
さらにその後25階建ての茨城県庁舎の視察に行かれていて、茨城は長崎のおよそ倍の建設費で、群馬より高いのだ。だから、高さと建設費が比例する訳じゃないの。長崎市民、もっと賢くなってよ、お願いだから。
では群馬県庁舎の話に戻る。
いや、大きい。
まわりに何もない所だから、遠くから見ても目立つ。
こういう場所に、この高さが必要だったのかという気はするけど、何はさておき最上階の展望フロアに行ってみる。
景色は抜群にいい。
ここも長崎県庁舎と同じで、高校生が勉強する場所として使っているのだろう。
1つ下の31階にはレストランが2つ入っている。
ちょっと高そうな感じだけど、庶民が使いやすいようにもう少し低価格帯のお店を入れた方がいいんじゃないかと思った。
トイレからの見晴らしも抜群。
洗面台も、景色が見えるものと鏡が見られるものの2種類あった。
それで思うのは、こういう建物を民間が作れない地方であれば、役所が作ってもいいんじゃないかな、ということ。東京だって都庁の展望台はあるが、無料なので民業の圧迫になっている。民間ができる所は民間に任せて、民間ができない所は行政がやっていいのではないかと思う。
問題は、この高さにする必然性があるのかどうか、だろう。床面積が同じで、細くて高いビルと、低くて太いビルの、どちらなら建設費がいくらになるのか、という見積もりを出して、それをもとに住民が判断すればいいのではないか。どちらでも建設費に差がないのであれば、高いビルを立てた方がいいと、私は思う。
その後、高崎市役所にも行ってきた。こちらは21階建てで、19階建ての長崎市庁舎の参考になるだろう。
私が泊まったホテルの窓から。正面に見える高いビルが高崎市役所庁舎。
近くで見ると、こんな感じ。県庁よりは、細い。
21階展望室からの景色。
もう少し低くても見晴らしは確保できるだろうけど、これ位の高さがあった方がいいんじゃないかな、という気がした。
長崎市庁舎のことを考えると、丘の下にあるので、多分20階位はないと視界が確保できないと思う。今の時代ならドローンを上げれば、何階だとどういう景色になる、ということをすぐに確認できるのだから、長崎市は、15階ならこんな感じ、20階ならこんな感じ、という画像を市民に見せて判断材料にすべきだと思う。
前橋や高崎の場合には、この庁舎の展望台がどれだけ観光に寄与しているのかは正直疑問だ。しかし長崎市の場合は以前指摘した通り、出島から眼鏡橋まで来ている観光客を市庁舎に呼び込むことで、そこから博物館、諏訪神社、新大工商店街方面への回遊性を持たせられるので、大きな意味がある。「高いから豪華だ」という意味のわからない反対をするのではなく、もう少し冷静に考えて欲しい。