2023年4月8日土曜日

長崎大学学長は科学者か?政治家か?

長崎大学の学長は科学者なのか、政治家なのか。

私は政治家だと思っていた。学長には学内政治に長けている人じゃないとなれないし、科学者なら煩わしいことが多い学長になんかなりたくないと思うものだからである。

で、このニュース。


【長崎】「マスク外して何ら問題ない」長崎大学・河野学長が見解

今週火曜4日に長崎ブリックホールで執り行った入学式でもマスクの着用は「個人の判断」としましたが、ほとんどの人が着用していました。

河野茂学長は「今までの学校生活の(マスクの)インパクトはこれだけ強いんだなと。今後のマスクの状況は(感染症専門の)泉川教授や有吉教授と相談するが、現状の感染をモニターして長崎大学の予測を出して、ある一定数感染が増えれば急速に増える。その時には早めに対策を指示する」と話しました。

(ncc長崎文化放送 2023年4月7日)


この発言が政治家なのである。科学的ではない。

そもそもマスクに感染拡大防止効果があるのか。科学的には「わからない」、あるいは「無いか逆効果」なのである。はっきりした効果が実証されていないマスク着用を、ここまで国民に強要するのは科学的ではない。

「マスクにはっきりした効果がない」ということは、2023年1月30日に出された「コクランレビュー」で医学的には勝負がついたとみなす研究者が圧倒的多数だ。

コクランレビューが導き出したマスク着用効果


コロナでマスク着用 個人の判断より周りの視線?

コクランレビューのRCTのメタ解析でも有意差無しなので、科学的にはほぼ決まりでしょう。

(毎日新聞2023年3月2日)



2021年3月に長崎大学が主催して行われた日英公開シンポジウムで、イギリスの研究者が「マスクに意味はない」と発言していた。長崎大学の学長であれば、このセミナーの内容をふまえて「マスク強要はやめよう」と発言し続けるべきだったと私は考える。


マスクに効果がないのだから、感染状況に関わらずマスクは不要なのである。科学者であるなら、そう学生に伝えないといけない。「今の感染の状況であれば外して何ら問題はない」という発言自体が政治的である。マスク着用は科学的に意味のないことだから、「今の感染の状況」も何もないのだ。常にマスクは外して問題ない。「問題ない」ではなく、マスクで顔を見せないことによる弊害は大きすぎるので、「外さないと問題」なのだ。

学長はここまで学生がマスクを外さないと思っていなかったようだ。それは正しい現状認識ができていなかったということである。そうであれば、「個人の判断」などと言うだけで終わるのではなく、もっと積極的に「マスクを外しましょう」と学生に訴えないといけない。正しい現状認識ができたのだから、それに沿って行動して欲しい。

長崎大学も関西学院大学を見習え、と強く主張したい。関西学院大学は、入学式の日に大学の広報がtwitterで「マスクを外すと、心も開放的になります」と言っている。

https://twitter.com/KwanseiGakuin/status/1642814199272472577


さらに学長に問題があるのは、「泉川教授や有吉教授と相談する」と言っていることだ。

私が繰り返し述べている通り、泉川教授や有吉教授は占い師であり科学者ではない。何故学長が占い師に相談しないといけないのか。その行動自体が科学的ではない。

長崎大学の占い師の手口を分析する

私が学長だったら、こういう非科学的な発言を繰り返す泉川教授や有吉教授に対し、「大学の恥をさらすような発言は慎むように」と注意していた。それもせずに、今でも「相談する」と言うのは、いかがなものか。

そして「ある一定数感染が増えれば急速に増える。その時には早めに対策を指示する」と言うが、何か効果が出る対策はあるのか?ほぼタダの風邪にまで弱毒化してインフルエンザ程度の扱いに変えることが決まっている新型コロナに対して、そこまで反応する必要があるのか?こういう発言が出る時点で、科学者ではない。政治家なのである。


私は長崎大学の医学部は感染症の専門家を除いて世界に誇れるまともな分析ができていると思っていたし、河野学長もその一員だと思っていた。だから学長もマスク着用を始めとした感染対策に意味はないと理解している、と信じている。こういう「政治家の発言」をするのはやめて、今後は「科学者」として「科学的に正しい」発言をすることを強く願う。