2019年6月8日土曜日

長崎は雨の日が多いのか

たまには緩いネタ。

よく出る話。
「長崎は雨の日が多いのか」

それに対する答え。
「統計的には平均的だ。多い方ではない。」

私の答え。
「統計的にも雨の日は多い方だ。」

何故か。
データを見てみる。

岡山県のHPから
「晴れの国おかやま」が引き続き統計的に裏付けられました

ここのデータを使わせてもらう。
全国の都道府県庁所在地のデータ(埼玉は熊谷、滋賀は彦根)をもとに順位づけをすると、岡山が一番晴れの日が多い、ということだった。

年間の降水量1mm未満の日数(平年値)(全国) [PDFファイル/23KB]

これを見ると、長崎は28位。順位が低いほど晴れの日が少ない、ということになる。
48都道府県の中で真ん中位じゃないか、と思った人。統計の見方が間違ってます。

このデータは「降水量」が基準。「降水」というのは、雨だけでなく雪も含まれる。
つまり、このデータだけでは「晴れの日が多い」ことはわかっても、「雨の日が多い」のか「雪の日が多い」のかは、わからないのである。

そう思って表をみて欲しい。38位から47位(最下位)までは、全部日本海側の県(都市)なのである。冬はほぼ毎日雪がちらつく。雨が多いのではないのだ。
37位は滋賀だが、滋賀の観測点の彦根も結構雪が降る。36位は岩手。太平洋側の県なのでちょっと意外だが(ちなみに宮城は11位)、盛岡もそこそこ雪が降る。

という訳で、28位の長崎から35位まで並べると、
28 長崎
29 熊本
30 福岡
31 岐阜
32 山口
33 宮崎
34 鹿児島
35 沖縄
こんな感じ。

結論として言えるのは、
・長崎は全国的に見て雨の日は多いが雪の日は少ない。
・全国的に見ると雨の日は多いほうだが、九州の中では少ない方だ。
ということになる。

ちなみに全国平均の値は33.5位になる。
47都道府県の半分の順位は23.5位なので、いかに平均値が順位に比べて低いかがわかる。
つまり下位の県の数値がものすごく低く平均値を下げているということだが、それはいかに日本海側の県の晴天日が少ないか、ということの現れである。