2016年6月18日土曜日

MICE施設は県の運営に

長崎市中心部の再開発問題は、なかなか収束する兆しが見えない。それは、県の土地と市の土地が複雑に絡み合った話になっていることが根本的な問題になっているからだ。

市民にとっては、どちらも公共の土地だ、という括りで見てしまうが、当事者からすると、県の土地は県の土地、市の土地は市の土地で、全くの別物なのだ。市役所移転問題にしても、仮に長崎市が県庁舎跡地に市役所を移転すると住民投票で決めても、そこは県の土地なのだから、県が何というかでそれが実行できる保証は全くないのだ。

話は少しそれるが、市が躍起になっているMICE施設は、ほんとうに長崎市および長崎国際観光コンベンション協会に施設の運営能力があるのか、多いに疑問である。長崎市は市民病院の運営ですでに迷走しているし、運営を任されるであろうコンベンション協会にしても、会計や「長崎さるく」について市議会でかなり問題視されている。2月議会で問題にされた専務理事のお金の使い方は、最近問題になった舛添東京都知事と同じような性質のものであった。

そこで、駅西に確保したMICE施設用の土地と、県庁舎跡地の土地を交換することにより、MICE施設は県に建設・運営をお願いし、長崎市は県庁舎跡地の開発に力を入れれば、かなりこじれている問題がすっきりするのではないだろうか。

元々MICE施設が欲しいという話は民間から出てきたものだ。市が先に作りたいと言ったことではない。欲しいと言う民間側からすると、それこそ市が作ろうが県が作ろうが関係ない。

県が建設・運営するとなると、新県庁舎と一体的な開発ができるので、市が行う場合よりも全体としていいものができるだろう。

また県庁舎跡地も、以前から私は出島と一体にして市が開発すべきだと主張していた。長崎市もMICE施設よりはこちらの方に力を入れた方が、地域にとっていい結果が出ると思うのだが、果たしてどうだろうか。