2011年1月25日火曜日

大丸長崎店閉店後の跡地利用

博多大丸長崎店が7月末で閉店されると発表された。

私は、大丸長崎店が閉店するのは時間の問題だと思っていた。

近年のデパートは、とにかく増床することで生き残りを図っている。終わりなき増床競争に付いていけないデパートは、どんなに歴史のある所でも閉店する、というのが、全国的な流れになっている。例えば京都の阪急河原町はその典型だといえよう。

長崎のデパート業界をみると、大丸だけでなく浜屋も増床競争には走っていない。そうして小さい所で均衡していたのだが、規模が小さく魅力のないデパートが集客するのに苦戦しているのはご存知の通り。福岡の大規模デパートに顧客は流れている。

大丸長崎店がこれまで閉店しなかったのは、自社ビルで家賃がかからないからだと私は思っていた。それでも、申し訳ないが、あの売場面積では正直デパートとしての魅力はない。冒頭述べたように、いずれは閉店すると考えざるを得なかった。

今の時代にデパートとして競争力を持つためには、最低でも3万平米、できれば5万平米の売場面積が必要だろう。熊本も大分も鹿児島も、地場のデパートは3万平米という面積はクリアしている。ところが長崎は、浜屋でも2万平米以下、大丸は1万平米以下である。両方合わせても2万5千平米で3万平米に満たない。

私は、長崎のデパートが福岡に負けない魅力を持つには、浜屋が大丸の敷地まで店舗を広げるしかないと思っていた。それでも狭い位だ。できれば、浜せんビルまで全部浜屋の売場にしたい位だ。そうでもしないと、長崎から福岡への商業流出は止められないだろう。しかし、大丸が潰れない限りは無理だろうし、まだ何とか大丸も持つだろうから、難しいな、と感じていた。

ところが今回の大丸閉店のニュース。跡地利用は未定だという話である。私は裏事情は何も知らないが、まあ閉店に踏み切ったということは、何か跡地を利用する話がどこかから何かあるのではないかとは思う。

しかしどうだろう。長崎の商業振興のためには、大丸跡地に浜屋が増床するしかない。ここは官民一体となって、浜屋に増床させるように行動すべきではないだろうか。