ミライon図書館に行ってきた話を先日書いた。
ミライon図書館に行ってきた
上の記事に最後の方に、「今だにコロナ対策で座席を減らしている。いつまでこの措置を続けるつもりなのだろうか。これは、県民の学びの場を奪うことになっていると思わないのだろうか。」と書いたが、この件に関して図書館側から匿名で回答が来た。
最初に書いておくが、何故回答を出した担当者の名前を相手に伝えないのだろうか。質問者の個人情報は必須条件にしているくせに、回答者が匿名というのは、まあお上意識が強いというか。お上の言うことに庶民は黙って従えということなんだろう。お上はお上なので、誰が言ったのか、発言に責任を取る必要はないのだ。
何故座席を減らしているのかについては、国や県の通知や、公益社団法人日本図書館協会が策定したガイドラインに従っているからとのことだった。そう、自分の意思では決めていません、ガイドラインに従っただけです、という、責任逃れの回答でしかない。さすが長崎県教育委員会。自分の頭では判断しませんよ、ということを、強調されている。
そもそもガイドラインが正しいのかどうかについて、疑問を挟むつもりはないのだろうか。そりゃ国が決めたことですから、国に意見するなんてとんでもない、というのが県職員としての考え方だろう。長崎県の教育界は、そういう所ですよ。上に従え。長いものには巻かれろ。自分の頭を使うな。私もそういう指導を、18歳まで受けてきたから、よくわかる。
今のコロナ対策のように、未知の事象への対応であれば、時間が経つといろんなことがわかってきて、対策も変わるものだ。実際に、感染経路としては換気の悪い密室でのマイクロ飛沫が大きな原因であり、接触感染は少ないということわかってきたし、声を出さない場所では感染がほぼ起こらないということも、わかってきた。
図書館のように声を出さない場所で座席を減らす必要性は、あるのだろうか。そりゃ国の指針に従うことが重要で、理由について自ら考えるなんて、恐れ多くてやってはいけないことだというのが、長崎県の教育界では当然の考え方だということは、よくわかる。長崎市立図書館は座席を減らしていないと言っても、それは他の自治体のことであり、県が知ったことではない。ましてや県が下級自治体である市のやり方を参考にするなど、あり得ないことである。国の指針が変わらない限り、県のやり方が変わることなんて、絶対にないのが長崎県なのだ。
では図書館に対して国の指針は変わらないのか。変わらないだろうというのが、私の正直な気持ち。そんな面倒で緊急性の薄いことは、国としても後回しになる。
例えば映画館が定員どおり入れるようになったのも、民間からの強い要望が国に対して行われたからだ。映画館は客が入らないと採算が取れない。だから、入場客数を増やしても感染対策として影響がないと主張して、規制を緩和してもらって赤字を減らそうという動きが出る。
しかし図書館は、県民の学習の機会を奪うことに対して、何ら抵抗感がない。県民が賢くなると、長崎県のカースト最上位に属する県職員の権威が落ちて、困るのだ。私は特に緊急事態宣言が出て図書館が閉まって、研究活動に多大なる支障が出た。私のような在野の研究者にとって、研究拠点は公立図書館しかないので、そこが閉まると一大事なのである。そして私のような人間が研究活動を活発に行い積極的に発言すると、県職員や県知事が困るということは、このブログを読めばよくわかるだろう。だから、図書館の利用制限を続けることは、県職員にとってはメリットしかない。来館者が減ることで職員の給料が下がることもないので、仕事が減って給料は変わらないと、いいことづくめだ。
その後メールの回答が来ないので、私がここに書いた話は図星だったのだろう。何か反論があれば、きちんと回答して頂きたい。
(10/23付記)
図書館から回答が来ました。
回答者の名前は名乗れない、それだけです。
ううん、例えば電話で問い合わせをした時に、「お名前をお伺いしてよろしいでしょうか?」と聞いたら、この図書館は「答えられません」と言うのでしょうか?
いよいよ組織として、話になっていないようです。