2018年8月29日水曜日

車での新長崎駅乗降は西口活用に誘導すべき

今日の長崎新聞に、昨日行われた長崎市議会特別委員会での話題が取り上げられていた。

リンクは無し。内容を一部引用する。

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「動く歩道」市が検討


・長崎市は28日の市議会都市整備・交通対策特別委員会で、新駅舎から東側の国道手前まで200メートルの区間に電動の「動く歩道」など歩行者支援施設を設置する方向で検討していることを明らかにした。

・複数の委員が賛同した一方で、新駅舎と国道の電停を結ぶ方策として「低床電車を入れてピストン輸送してはどうか」との意見も出た。
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私的には後半部分の引用内容が重要であるが、それはさておき。

私は当日傍聴し、資料も頂いた。以前からこの事業に関する問題点をブログで指摘してきたが、今回の資料を見る限り、いい方向に進み始めたのではないかと感じた。

長崎駅周辺土地区画整理事業は大丈夫なの?


特に上の記事で取り上げた話題について改善が見られた。多分、市と県の協議が進んで、県職員からの助言があったのではないかと思う。

以前の計画は、これ。

(長崎市のHPより引用)

それが、こうなった。
(当日配布された資料より)

微妙に変わっているが、何が一番違うかといえば、東口ロータリーへの入口道路。
これがNHK前に統一されて、国道202号線現駅前電停付近の流れが格段に良くなっている。

それでも八千代町方面から駅に入る右折レーンが混むのではないか、という懸念が強く、委員の市議からも沢山意見が出た。

右折車を減らすにはどうすればいいのか。答えは簡単。左折で駅に入るように誘導すればいいのだ。つまり、北側から駅に来る車は、西口を使うように誘導すれば一気に問題解決なのである。さらに、現駅前の交通量を減らすことができ、現電停への平面横断が可能になる。八千代町電停が平面横断可能なのだから、交通量が減って大きな交差点もなくなる現駅前電停北側に、横断歩道を作れない理由はないのだ。

ちなみに、新しい方の計画図を見てもらうとわかるが、現駅前電停北側の歩道橋には、歩道2ヶ所、電停2ヶ所の計4ヶ所にエレベーターが設置されることになっている。平面横断ができれば、この4ヶ所のエレベーターの建設費や維持費が不要になる。


ところが市のまちづくり部長の答弁によると、「西通り線の道路幅が狭い」ために、「西通り線に負荷がかからないように誘導する」のだそうだ。私が今書いた話とは真逆になる。

さすがにこの答弁には、議員の方々もあきれていた様子。そこまでして当初計画を変えたくないんでしょうかね。

また気付いていない人も多いが、この計画が一気に完成する訳ではない。まず先に在来線の高架化が完成し、在来線の移設が終わってから工事をして新幹線駅が完成する。つまり在来線が高架化されてしばらくの間は、駅の利用者全員が西口を利用することになる。東口はその間工事中なのだ。

そしてこれはあくまで私感だが、東口より西口のほうが、タクシーや自家用車で駅を使う人にとっては使いやすい。一度便利な西口を使って、その後東口を利用して下さいって誘導した所で、どこまで東口に移るのやら。部長の言う通りに、事が進むとは到底思えない。


それから新聞記事にもなっている歩行者支援施設。

私は以前から路面電車乗り入れを主張しているし、昨日の委員会でもその提案はあった。市が市の予算で軌道を引き車両を買って、運営だけを長崎電気軌道に委託すればいいのだ。この路線を新駅舎の改札前から現電停まで市営にすれば、運賃が取れるから維持費も捻出できる。そもそも動く歩道案がなくなったのも、維持費がかかりすぎることが理由の1つだった。そりゃ、あの辺は大雨で頻繁に水没するから、水没する前提で維持費の計算をしないといけませんからね。

ところで地図を見てもらえばわかるが、現電停から新駅舎まではかなりの距離があるが、実は現アミュプラザの建物がその半分位の距離まであり、今でも現電停からロイヤルホスト横までは2階部分で歩道橋がつながっている。残り半分の距離にJR九州が建物を作るそうだから、その中にJR九州の負担で動く歩道を作ればいいのだ。

駅にある動く歩道といえば、大阪の阪急梅田駅が有名である。梅田駅の改札から阪急百貨店までの間に、阪急電鉄が動く歩道を設置している。JR九州も同じこと。長崎駅の改札口からアミュプラザまでの間に、自費で動く歩道を作ればいい。それ位は市がJRに要求しても、決して過大な要求だとは思えない。

但し大きな違いとして、阪急電鉄は阪急電車を利用して阪急百貨店に来ることを期待しているが、JR九州の場合、車で来て駐車場に車を止めてアミュプラザに来てもらうことを前提にしている。JR九州は不動産会社なので、自社の鉄道に乗ってもらうことよりも、駐車場収入の方を遥かに重要視しているということが(鉄道利用者には博多のアミュプラザを利用することを期待している)、阪急梅田の事情と大きく異なっているのが残念なことである。

2018年8月7日火曜日

長崎県内の並行在来線第三セクター化で佐賀県内は在来線非分離を確約させよ

フリーゲージトレインの開発断念で、長崎新幹線の佐賀県内部分をどうするか、という問題の解決策が求められている。

佐賀県知事に協力要請 与党検討委、整備方式巡り


国は全線フル規格かミニ新幹線方式のどちらかにしたい意向だが、いずれにせよ佐賀県が負担を嫌い、解決策の提案を待つ状況である。

私は全線フルを求める立場であり、同時に佐賀県は追加負担ゼロにすべきだと考える。そのためには、武雄温泉新鳥栖間はノンストップにするしかないと思っている。

佐賀県側がもう1つ問題にしているのが、仮に全線フルになれば並行在来線分離問題が出る、ということだ。佐賀県内の在来線が第三セクター化させられるのではないか、という懸念である。

この懸念を払拭させるためにも、私は以前にもここに書いた、長崎県内のJR路線を第三セクター化させて、そのかわりに佐賀県内はJRが直営にするという約束をJR九州に求める、という方法を取るべきだ。ちなみに、肥前山口諌早間は20年間JR九州が運営することで合意済みだ。

そもそも、今のJR九州に長崎県内の在来線を運営させて大丈夫なのか、ということは、長崎県側が真剣に考えないといけない問題なのである。ハウステンボスにカジノを含むIR施設が建設されることになると、今以上に長崎とハウステンボス・佐世保を結ぶ路線の重要性は高くなるし、福岡からハウステンボスまでの輸送も考える必要がある。このままJR九州が大村線を運営すると、車両は全部ロングシートのワンマン運転で、本数も区間快速が1時間おきで、諌早で長時間停車をして使い物にならない、とうい状況になるのが目に見えているのだ。

ここは県内在来線を第三セクター化し、ハウステンボスやIR事業者にも鉄道運営に参加してもらう方が、遥かに乗客本位になり、ハウステンボスや長崎の観光客誘致に役立つ。

佐世保線の第三セクター化については、新幹線接続路線まで長崎県第三セクター会社が運営した方がいいので、武雄温泉以西は全部長崎県の第三セクターへ移行する方が都合がいい。但し、これに関しては佐賀県・武雄市・有田町の意向をふまえて決める必要があろう。

新幹線問題に関しては、とにかく佐賀県がのめる案を提示する必要がある。長崎県も国にお願いするだけではなく、自ら案を提示する姿勢が求めらるのだ。

2018年8月2日木曜日

鹿児島銀行主導で長崎県に新銀行の設立を

私は十八銀行とふくおかフィナンシャルグループの統合には反対であった。
理由はこことこことここに書いたので繰り返さない。

今の雰囲気だと、どうやら統合が認められるようである。となると、統合されても上に書いたデメリットがなくなる方策を考えたい。

最大の解決策は、長崎県内に本店を置く新銀行を設立することだ。それをやるとすれば、山口フィナンシャルグループ(YFG)か九州フィナンシャルグループ(KFG)しかない。YFGは傘下の北九州銀行が、KFGは傘下の肥後銀行が、それぞれ長崎県内に支店を持っている。

ここで気になるニュースが目に入った。何と、KFGの鹿児島銀行が十八銀行の債権を「全件引き受ける」と言うのだ。県内に支店がないにも関わらず。

鹿児島銀も「全件」


佐賀銀行が全件引き受けると言うのは、わかる。隣県だし、長崎県内に支店もある。しかし、何故鹿児島銀行なのか。支店もないし、同グループの肥後銀行が長崎県内での営業を強めている状況なのに。

これは多分、肥後銀行の煮えきれない姿勢に鹿児島銀行側が我慢できず、「ならうちが乗り出す」、ということになったのではないだろうか。

私も肥後銀行と付きあいがあるから、雰囲気はわかる。とにかく肥後銀行の行員は反応が悪い。行員のレベルでいえば、十八未満、親和並み、という感じだ。これだと普段から鹿児島銀行の行員は肥後銀行に対して、いらだちを募らせていてもおかしくないと思う。

ならばいっそのこと、鹿児島銀行主導で長崎に新銀行を設立すれば話は早い。

この状況で新銀行を設立すれば、優秀な行員を十八親和両方から引き抜くことができるし、支店の場所も両行の支店が統合した場所の一方を居抜きで取れる。融資だって十八親和の「借り換えサポート」を使って簡単に増やせる。こんなにおいしい話はない。

十八親和両行とも統合すれば人が余る。支店も減る。支店長の数も減る。だったら新銀行が「支店長募集」と声をかければ、簡単に優秀な人間を十八親和から引き抜くことができる。そこから先は芋づる的に人は抜ける。

かつて福岡銀行の行員から、「親和銀行の行員と同じ給料にはされたくない」という話を聞いたことがある。まあそりゃそうでしょう。福銀から見ると、あんな無能な親和の連中と同じ給料じゃ馬鹿馬鹿しくてやってられないだろう。だからこそ銀行同士は合併せず給与体系も別にしていて、福岡銀行の長崎支店だって閉鎖されずに残っているのだと推測できる。

ということは、鹿銀が長崎に設立する新銀行も、給料を高くすればいい。当然、それに見合う人材だけを十八親和から引き抜けばいいのだ。元十八の行員が新銀行に入って、かつての顧客を回って「借り換えサポートでうちに移して下さい」とお願いすればいいのだ。営業店の窓口もあまり作る必要はないので人件費もかからないのだから、給料は高くしても何の問題もない。

そして「県内銀行だ」ということで、長崎県や県内市町の指定金融機関も取りにいけばいい。山口銀行が北九州銀行を設立したのは、北九州市の指定金融機関になるためだという理由が大きかった。十八親和の合併で県内の仕事を競争無しに取ろう、なんて安易な考えを通してはいけない。

これでKFGが肥後、鹿児島、長崎新銀行の3行になれば、鹿児島側が2対1になって、グループ内での発言力も強まるし、いいことづくめだ。

もし鹿児島銀行の関係者がここを読んでいらっしゃれば、是非検討願いたい。
ちなみに、私の会社も借り換えサポートで、鹿児島銀行への借り換えをお願いします。鹿児島には何の縁もなく、現在肥後銀行から融資を受けていますが。それ位期待しています。

2018年7月28日土曜日

MICE施設建設を止めたいなら松藤グループを説得すべき

長崎市のMICE施設建設に関わる議論を、もう一度整理したい。

こことかここの話の続きになる。
内容を大ざっぱに言えば、「MICE施設は公設民営であり、赤字が出るのであればそれは民間がかぶるのであるから、赤字になるからと言って市に建設反対を訴えるのは筋が違う」ということだ。

私は基本的にMICE施設の建設には賛成であり、それは需要があると思っていることと、手を上げる民間企業がいる以上は採算も合うはずだと考えたからだ。

しかし、そうは言っても採算性に疑問がありそうで、その理由としては一者入札だったことが挙げられる。実は池田市議の調査により、事業計画に書かれた採算性の計算が相当怪しいということも、市議会の委員会で明らかにされたのだ。

では赤字になるのなら、それを誰がかぶるのか。反対派は市がかぶることになると言うが、赤字になったからといっていきなり市が補填するはずはない。民間が赤字をかぶって、ほんとうにどうしようもなくなってからしか、行政は手を出さない。

伊王島のリゾート施設のことを思い出して欲しい。結果的に市が施設を買い上げて、今は運営がうまく行ったから施設まるごと民間に売却した、という経緯になる。

ここに大きな流れが書いてある。

では、伊王島の開発をした民間企業は無傷で済んだのか。そんなことはない。あの失敗のお陰で松早グループは大きな資産を失ったる。今の若い人は「マツハヤって何ですか?」と言うだろうが、40代以上の長崎人でマツハヤグループを知らない人はいない。

ここを参照して欲しい。以前、長崎新聞にマツハヤグループの記事が掲載されていたのを読んだ覚えもある。「松早の創始者は手堅い人だったが、息子が銀行に躍らされて資産を潰した」、みたいな話だった。

ではMICE施設が失敗したら、どうなるのか。誰が損をかぶるのか。九電工などのよそ者は、危なくなった所で手を引くだろう。それは目に見えている。残る地元企業は誰か。松藤グループである。常識的に考えて、松藤グループがマツハヤのように実質解体される状況にならないと、市はMICEの後始末に手を出さない。もちろん、その状況になった時の市長が誰なのかにもよるが。

つまり、「事業がうまく行かないからMICE反対」を言うのであれば、それは市に言うのではなく、松藤に言わないといけないことなのだ。市の姿勢として、「応募する民間企業がいる以上は、そこに任せる」というのが正論であるし筋である。だから、「松藤さん、このまま行けばマツハヤの二の舞いになって資産を潰しますよ。MICEからは降りた方がいいです。」と、優しい人は松藤章吾氏を諭してあげればいいのです。

松藤章吾氏は私と同じ歳でよく頑張っていると、つねづね思っている。私はMICEは必要だと思っているから何も言う気はないが、絶対失敗すると考える人は、是非松藤氏を諭してあげて下さい。

2018年6月19日火曜日

福岡銀行は「借り換えサポート」を使って融資先の選別を行う

十八銀行の統合問題で、最近福岡銀行側からの発言が多く出るようになっている。

十八銀との経営統合 借り換え調査「来月初めまでに」、ふくおかFG社長が見通し

最初の頃は十八銀行側からの発言しかなかったのが、公取委の経営統合を許可しない姿勢が強くなって、福岡銀行側があせり始めたのだろうか。

福岡銀行側の狙いは、長崎県全域を自分の支配下に置いて稼ぐことであり、経営統合が認められないと、おいしい話がなくなるので、是非とも認めさせたいのだろう。当然、福銀が長崎の企業の発展なんか考えているはずはない。自分の利益のために合併したいのだ。

私は最初から一貫してこの経営統合に反対している。その大きな理由は合併で銀行間の競争がなくなることも当然だが、長崎から地元資本の地銀がなくなって、長崎の企業が福岡の銀行の支配下に置かれることによる弊害が大きいと思うからだ。

もし十八銀行・親和銀行が「借り換えサポート」を行うことによりシェアを下げるとすれば、銀行から見て「おいしくない」融資先を他行に譲ろうとするのは目に見えている。十八銀行にそのつもりはなくても、福銀は確実にそうする。


ところで私の会社がどこの銀行から融資を受けられているのか、ここでまとめておく。

・融資してくれる銀行
 十八、肥後、北九州
・融資してくれない銀行
 福岡、親和、長崎、メガバンク3行

私は、この統合問題のゴタゴタに乗じて県内で営業攻勢をかけている肥後・北九州両行から融資を受けることで、十八銀行と競争させて金利を低めにさせるようにしているが、そもそも融資してくれない銀行ばかりになると、競争に持ち込むことができない。

ちなみに、何故私の会社に融資してくれないか、と言えば、私の会社は資産を持っていないので、信用力が低いためだ。その辺の話はここに書いた。もちろん会社の信用力が低くても、社長が資産を持っていれば貸してくれるのだが、今の時代に社長の資産を担保にして会社に融資する、なんてことをやるのは、おかしな話だ。おかしな話なのだが、福岡銀行や親和銀行は今でもそれをやっている。私が福岡銀行から融資を受けなくなったのも、社長の個人資産を会社の担保から外してくれなかったためであり、親和銀行から新たな融資を受けていないのも、融資の相談をした時に社長の個人資産を教えてくれと親和銀行の担当者から言われたからである。これが問題発言なら、いつでも私から金融庁に直接話をしますよ。

十八銀行が福銀傘下に入るとどうなるか。融資基準が福銀と同じになれば、私の会社には貸すな、という指示が出るはずだ。実際に、従来は融資を受けられていた親和銀行からは、融資基準が福銀と一緒になったとかで、新規の融資は受けられなくなった。もちろん、融資をいきなり引き上げられたら会社が潰れるから、露骨なことはしないだろう。但し、親和銀行が経営危機に陥った時には、容赦なく融資を引き上げて会社を潰しまくっていた。私もその時代に親和銀行から融資を受けていたので状況はよくわかっている。

ここで「借り換えサポート」というシステムがあれば、どうなるか。十八銀行側から「このままの条件では融資を継続できません。担保を入れるなり金利の引き上げを了承してください。あるいは「借り換えサポート」をしますので、他行から借りて下さい。」と言う(福銀に言わされる)のは目に見えている。

こうして、福岡銀行は自分にとって都合の悪い企業を他行に押し付けることが出来るのだ。

とにかく、こんなに筋の悪い経営統合は認めるべきでないし、長崎の財界や行政まで統合賛成というのは、どういう考えからなのか、きちんと説明して欲しいと思う。


2018年6月6日水曜日

市議会のジャパネット参考人招致は「きちんとした」意見聴取を

長崎新聞に、市議会がMICE施設整備に関して、幸町での施設整備を予定しているジャパネットホールディングスの参考人招致をする方向で検討しているという話が出ている。

市議会MICE施設予算審議 ジャパネット側招致へ アリーナ計画と重複懸念


MICE施設に関する記事は前々回、前回の2回にわたって書いたが、おさらいを含めて、市議会には「きちんとした」意見聴取をして欲しいという話を書きたい。もちろん、以下に書く内容は、市議会の関係者に向けたものではなく、MICEに関する議論がおかしくなっている市民向けになる。

まずMICE施設は公設民営である、ということについて、再度念押ししておく。採算が取れるかどうかは市が決めることではなく、応札する民間企業が判断することだ。儲かると思うから入札するのであり、赤字覚悟で入札するのであれば、何か裏がある。だから、「採算が取れない」と騒ぐ人は、採算性に関して市に文句を言うのではなく、応札した企業に問い合わせるのが筋なのだ。もしかすると市との関係で黒い部分が出てくるのかもしれないが、それは市を攻撃するのではなく、まず応札企業側を調べなければならない。

ジャパネットの幸町開発計画が出て、MICEの採算性に疑問が出てくるのであれば、事業を止めるのは市側じゃなく応札企業側である。「事業の前提が変わって採算性に疑問が出たので、辞退させて下さい。」と応札企業側が言わないと、おかしい。市側から事業を止める理由は、ない。

これは築地市場の豊洲移転に伴う千客万来施設の例をみれば、わかりやすい。この施設はもともと採算性に疑問があった。最初に応札した喜代村が辞退したのだが、それは近くにある「大江戸温泉物語」が閉鎖される前提で計画したが、大江戸温泉の延長が決まり、前提が変わったという理由だった。

また、現在事業者になっている万葉倶楽部が、小池都知事の誕生により築地に類似施設が出来る可能性が生まれ、前提が変わったということで都に条件変更の申し出をしている。民間企業として事業を行うのであれば、前提が変わって採算性に疑問が生じる事態になれば、一度再考するのは当然のことである。


長崎のMICE施設についてはどうだろうか。外野が騒ぐだけで、事業者の声は全く聞こえてこない。

「長崎でMICE施設が成り立つはずがない」という声は沢山聞くが、成り立たないのであれば事業者が降りる、というのが資本主義の常識である。事業者が降りると言わない限り、事業者側は採算が取れると考えている、とみなすのが当然の論理なのだ。「辞退しないのは市との間に黒い話があって、採算が取れなくても事業をすることに価値があるのだ」、と思うのであれば、市ではなく事業者側に採算性の見込みについて怪しい所がないのかを確認するのが先である。

こういう「当然の論理」が働いていないから、私はMICE反対を叫ぶ人は、とにかく市がすることには何でも反対だ、という感情で動いているとしか思えない。


議会によるジャパネットへの参考人招致について話を移す。

MICE施設は公設民営であり、市が施設を作る。そのため、市としては運営事業者にとって使いやすい施設を作ろうとしなければならない。これはまさに豊洲の千客万来施設において、事業者の万葉側が東京都に要求していることである。他に事業参加を希望する団体がいない状況で、都が事業を進めたいのであれば、事業者の採算性に配慮した土壌作りを都がするのは当然のことである。

だから長崎のMICE施設も、ジャパネットの施設と重複をなくし、MICE運営事業者が赤字を出さないような環境を作るために、ジャパネット側と事前に協議をするのは、当然のことであり自然の流れになる。

そのはずなのだが、「ジャパネットが施設を作るからMICEは要らない」とジャパネット側からの言葉を引き出そうとする議員が出てきそうで、そうならないように常識的な対応をしてもらいたいな、と現時点では思っている。自分の意見を通したいがためにジャパネットを利用するというのは、ジャパネット側から見ても気分のいいことではない。

2018年5月15日火曜日

MICE施設計画は一度立ち止まるべき(2)

前回の続き

前回の話は、「とりあえずMICEの話は一旦止めて、区画整理事業の図面を引き直そう」ということだった。

今回は正面からMICE事業を分析してみる。

そもそもMICE事業に反対する人は、何故反対するのか。私にはそれが理解できない。駅前の一等地に、他に何か作りたいものがあるから、MICE施設を作られては困る、というのであれば理解もできるが、それもないのだから、市が計画することにはとにかく反対、と言っているようにしか思えないのだ。

よく聞くのは「採算が取れるはずがない」という意見だ。しかし、MICE施設は公設民営であり、採算が取れるかどうかは市に関係することではない。儲かれば事業者が儲かって市に税金を沢山払ってもらえる、損すれば事業者がかぶるだけだ。

わかりやすい話をすれば、ジャパネットがサッカースタジアムを作るが、儲かると思うから作るのであり、儲からなければジャパネットが損をかぶるだけのことだ。失敗したからといって、市が尻拭いする必要はないし、そうなると思っている市民もいないだろう。ジャパネットだって最初から失敗するつもりで事業に手を上げたわけではないはずだ。

MICE施設だって同じこと。失敗すれば事業者が損をかぶるだけのことで、市が尻拭いをする必要はどこにもない。事業者も最初から失敗するつもりで手を上げたのではないはずだ。

但し、この部分について私は事情を知らないので、強く言えないところがある。というのも、MICE事業者の選定が「1者入札」だったことが気にかかるのだ。

公共事業において、入札する事業体が1つになることは望ましくないとされている。それは、談合により工事価格を高くされる恐れがある、ということが最大の理由である。

しかし近年は、そもそも建設費が高騰しているため、入札しても儲からないから、結果的に入札するのが1者だけだった、ということが増えている。

例えば東京都は、小池知事が原則1者入札だった場合には再入札にする、と決めたが、儲からないけど公共性を鑑み渋々入札したのがやっと1者あった、という状況にも関わらず、それを流して工事に手を付けられない、という事例が頻発して、この原則を見直す方向になっている。


長崎のMICE施設についても、やはり1者入札は望ましくないと思う。私がMICE施設に賛成なのも、基本的には採算が取れる事業だと思っているからで、赤字になって税金を垂れ流してまでやることはない。

この前提に立てば、1者入札になったというのは、MICE施設の採算性が怪しいのかもしれない、ということも考えざるを得ない。例えば三菱重工幸町工場跡地は5者の応募があったそうだ。採算が取れるのであれば、応募する企業体はいくつか出てくるのが当然のことである。

仮にMICE施設については採算が取れないかもしれないが、九電工グループが義理で入札したとなれば、それは一度考え直すべきだと思う。今はMICE施設が赤字になっても市は補填しないと言っているが、もし赤字になったら市が補填するという密約があって九電工グループに入札を市側が頼んだとすれば、言語道断である。MICE施設の可能性を信じる私は、そういうことは絶対にないと信じているのだが。

ここまでの話を総合すると、市がやるべきことは、MICE施設の再応募をすることだ。そして、広く業者に呼びかけて、1者入札を回避することである。

もし仮にジャパネットを中心とする企業グループがMICE施設に応募した場合、それでもMICE施設に反対する市民はどれだけいるのだろうか。こう考えると、MICE施設に反対する理由は、単に市に対する不信感だけだ、ということになる。

ジャパネット側から見ても、サッカースタジアム周辺とMICE施設を一体運営した方が、より採算性の高い事業が行えるのだ。


MICE施設に関していえば、もう1つ留意すべきことがある。それは、佐世保のIR施設である。

カジノを含んだIR施設が、佐世保(ハウステンボス)にできる可能性は低くない。もしできるとすれば、幸町の施設以上に長崎のMICE施設の経営に影響すると私は思っている。

そうなれば、これも佐世保のIR事業者が長崎のMICE施設も一緒に運営した方が、県全体として見てもいい方向に動く。やはり、佐世保のIR事業者にも、長崎のMICE施設運営に応募してもらいたい所だ。

今の九電工グループ以外に、ジャパネットグループと佐世保のIR事業者グループを含めた3者が長崎のMICE施設事業者として手を上げれば、MICEに反対する人は大幅に減ると予想される。長崎市は、この方向を目指すべきである。これは強く主張したい。