リンクは無し。内容を一部引用する。
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「動く歩道」市が検討
・長崎市は28日の市議会都市整備・交通対策特別委員会で、新駅舎から東側の国道手前まで200メートルの区間に電動の「動く歩道」など歩行者支援施設を設置する方向で検討していることを明らかにした。
・複数の委員が賛同した一方で、新駅舎と国道の電停を結ぶ方策として「低床電車を入れてピストン輸送してはどうか」との意見も出た。
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私的には後半部分の引用内容が重要であるが、それはさておき。
私は当日傍聴し、資料も頂いた。以前からこの事業に関する問題点をブログで指摘してきたが、今回の資料を見る限り、いい方向に進み始めたのではないかと感じた。
長崎駅周辺土地区画整理事業は大丈夫なの?
特に上の記事で取り上げた話題について改善が見られた。多分、市と県の協議が進んで、県職員からの助言があったのではないかと思う。
以前の計画は、これ。
(長崎市のHPより引用)
それが、こうなった。
(当日配布された資料より)
微妙に変わっているが、何が一番違うかといえば、東口ロータリーへの入口道路。
これがNHK前に統一されて、国道202号線現駅前電停付近の流れが格段に良くなっている。
それでも八千代町方面から駅に入る右折レーンが混むのではないか、という懸念が強く、委員の市議からも沢山意見が出た。
右折車を減らすにはどうすればいいのか。答えは簡単。左折で駅に入るように誘導すればいいのだ。つまり、北側から駅に来る車は、西口を使うように誘導すれば一気に問題解決なのである。さらに、現駅前の交通量を減らすことができ、現電停への平面横断が可能になる。八千代町電停が平面横断可能なのだから、交通量が減って大きな交差点もなくなる現駅前電停北側に、横断歩道を作れない理由はないのだ。
ちなみに、新しい方の計画図を見てもらうとわかるが、現駅前電停北側の歩道橋には、歩道2ヶ所、電停2ヶ所の計4ヶ所にエレベーターが設置されることになっている。平面横断ができれば、この4ヶ所のエレベーターの建設費や維持費が不要になる。
ところが市のまちづくり部長の答弁によると、「西通り線の道路幅が狭い」ために、「西通り線に負荷がかからないように誘導する」のだそうだ。私が今書いた話とは真逆になる。
さすがにこの答弁には、議員の方々もあきれていた様子。そこまでして当初計画を変えたくないんでしょうかね。
また気付いていない人も多いが、この計画が一気に完成する訳ではない。まず先に在来線の高架化が完成し、在来線の移設が終わってから工事をして新幹線駅が完成する。つまり在来線が高架化されてしばらくの間は、駅の利用者全員が西口を利用することになる。東口はその間工事中なのだ。
そしてこれはあくまで私感だが、東口より西口のほうが、タクシーや自家用車で駅を使う人にとっては使いやすい。一度便利な西口を使って、その後東口を利用して下さいって誘導した所で、どこまで東口に移るのやら。部長の言う通りに、事が進むとは到底思えない。
それから新聞記事にもなっている歩行者支援施設。
私は以前から路面電車乗り入れを主張しているし、昨日の委員会でもその提案はあった。市が市の予算で軌道を引き車両を買って、運営だけを長崎電気軌道に委託すればいいのだ。この路線を新駅舎の改札前から現電停まで市営にすれば、運賃が取れるから維持費も捻出できる。そもそも動く歩道案がなくなったのも、維持費がかかりすぎることが理由の1つだった。そりゃ、あの辺は大雨で頻繁に水没するから、水没する前提で維持費の計算をしないといけませんからね。
ところで地図を見てもらえばわかるが、現電停から新駅舎まではかなりの距離があるが、実は現アミュプラザの建物がその半分位の距離まであり、今でも現電停からロイヤルホスト横までは2階部分で歩道橋がつながっている。残り半分の距離にJR九州が建物を作るそうだから、その中にJR九州の負担で動く歩道を作ればいいのだ。
駅にある動く歩道といえば、大阪の阪急梅田駅が有名である。梅田駅の改札から阪急百貨店までの間に、阪急電鉄が動く歩道を設置している。JR九州も同じこと。長崎駅の改札口からアミュプラザまでの間に、自費で動く歩道を作ればいい。それ位は市がJRに要求しても、決して過大な要求だとは思えない。
但し大きな違いとして、阪急電鉄は阪急電車を利用して阪急百貨店に来ることを期待しているが、JR九州の場合、車で来て駐車場に車を止めてアミュプラザに来てもらうことを前提にしている。JR九州は不動産会社なので、自社の鉄道に乗ってもらうことよりも、駐車場収入の方を遥かに重要視しているということが(鉄道利用者には博多のアミュプラザを利用することを期待している)、阪急梅田の事情と大きく異なっているのが残念なことである。