理由はこことこことここに書いたので繰り返さない。
今の雰囲気だと、どうやら統合が認められるようである。となると、統合されても上に書いたデメリットがなくなる方策を考えたい。
最大の解決策は、長崎県内に本店を置く新銀行を設立することだ。それをやるとすれば、山口フィナンシャルグループ(YFG)か九州フィナンシャルグループ(KFG)しかない。YFGは傘下の北九州銀行が、KFGは傘下の肥後銀行が、それぞれ長崎県内に支店を持っている。
ここで気になるニュースが目に入った。何と、KFGの鹿児島銀行が十八銀行の債権を「全件引き受ける」と言うのだ。県内に支店がないにも関わらず。
鹿児島銀も「全件」
佐賀銀行が全件引き受けると言うのは、わかる。隣県だし、長崎県内に支店もある。しかし、何故鹿児島銀行なのか。支店もないし、同グループの肥後銀行が長崎県内での営業を強めている状況なのに。
これは多分、肥後銀行の煮えきれない姿勢に鹿児島銀行側が我慢できず、「ならうちが乗り出す」、ということになったのではないだろうか。
私も肥後銀行と付きあいがあるから、雰囲気はわかる。とにかく肥後銀行の行員は反応が悪い。行員のレベルでいえば、十八未満、親和並み、という感じだ。これだと普段から鹿児島銀行の行員は肥後銀行に対して、いらだちを募らせていてもおかしくないと思う。
ならばいっそのこと、鹿児島銀行主導で長崎に新銀行を設立すれば話は早い。
この状況で新銀行を設立すれば、優秀な行員を十八親和両方から引き抜くことができるし、支店の場所も両行の支店が統合した場所の一方を居抜きで取れる。融資だって十八親和の「借り換えサポート」を使って簡単に増やせる。こんなにおいしい話はない。
十八親和両行とも統合すれば人が余る。支店も減る。支店長の数も減る。だったら新銀行が「支店長募集」と声をかければ、簡単に優秀な人間を十八親和から引き抜くことができる。そこから先は芋づる的に人は抜ける。
かつて福岡銀行の行員から、「親和銀行の行員と同じ給料にはされたくない」という話を聞いたことがある。まあそりゃそうでしょう。福銀から見ると、あんな無能な親和の連中と同じ給料じゃ馬鹿馬鹿しくてやってられないだろう。だからこそ銀行同士は合併せず給与体系も別にしていて、福岡銀行の長崎支店だって閉鎖されずに残っているのだと推測できる。
ということは、鹿銀が長崎に設立する新銀行も、給料を高くすればいい。当然、それに見合う人材だけを十八親和から引き抜けばいいのだ。元十八の行員が新銀行に入って、かつての顧客を回って「借り換えサポートでうちに移して下さい」とお願いすればいいのだ。営業店の窓口もあまり作る必要はないので人件費もかからないのだから、給料は高くしても何の問題もない。
そして「県内銀行だ」ということで、長崎県や県内市町の指定金融機関も取りにいけばいい。山口銀行が北九州銀行を設立したのは、北九州市の指定金融機関になるためだという理由が大きかった。十八親和の合併で県内の仕事を競争無しに取ろう、なんて安易な考えを通してはいけない。
これでKFGが肥後、鹿児島、長崎新銀行の3行になれば、鹿児島側が2対1になって、グループ内での発言力も強まるし、いいことづくめだ。
もし鹿児島銀行の関係者がここを読んでいらっしゃれば、是非検討願いたい。
ちなみに、私の会社も借り換えサポートで、鹿児島銀行への借り換えをお願いします。鹿児島には何の縁もなく、現在肥後銀行から融資を受けていますが。それ位期待しています。