2020年4月23日木曜日

困っている人がいたら助けてあげるのが人として当然の行為

前回の続き

修繕中のクルーズ船「コスタアトランチカ」号だけでなく、物資の搬入のために別のクルーズ船も長崎港に入港している。

それに対しても「入港させるな」という声があるようだ。

クラスター発生のクルーズ船と同会社が運航のクルーズ船が 長崎港に入港


何故、困っている人に対して、助けてあげようという気になれないのか。
乗員の人たちは食べ物がないと生きていけない。世界中の港から寄港を断られている中、長崎で助けてあげようという気に、どうしてなれないのか。

ウイルスが怖いということもあるかもしれない。しかし、横浜でダイヤモンドプリンセス号が停泊していたからといって、横浜で感染が広まったという話は、全くない。何も怖がることは、ないのだ。きちんと対応すれば、何の危険もない。

長崎大学は感染症の分野で世界でもトップクラスの実績がある。だからこそ、長崎で対応するべきなのだ。今のコロナウイルスより遥かに危険な所で研究を進めている方々がいるのだから、今回のクルーズ船の対応には、全く問題がないはずだ。

長崎大学の専門家は、ダイヤモンドプリンセスの事件を見て、「自分が手助けしたい」と強く思っていたはずだ。研究者って、そういうものである。自分にその能力があるのなら、何かあった時に、すぐその知見を活かしたいと思うものだ。思わないのであれば、税金を使って研究者を支援する必要はない。

今度は長崎に出番が回ってきた。「今度こそは、自分たちがうまくまとめてやる」という気持ちで燃え上がっているだろう。


困っている人がいるのであれば、助けてあげられる人が助けるのが、当たり前のことである。

福島の原発事故の後、福島産の桃を長崎で大量に販売した。

風評被害が大きく、福島産というだけで、日本のどこでも店頭に置くことができない状況だった。しかし、長崎の人だからこそ、食べ物に被害はないということは知っている。だから、長崎で沢山売って、福島の人に深く感謝された。

事故の年だけでなく、その後もずっと桃のシーズンになると福島市長が長崎に挨拶に来るようになった。私の会社の小さな事務所にまで、福島市長が挨拶に来た。後でたまたま福島市から長崎市に出向で来ていた職員の方とお話しする機会があったが、福島市長が桃の季節に長崎に挨拶に行くことは、最重要事項として申し送りされているそうだ。


後で感謝されるために助けてあげる、というのは間違った考え方だが、困った人がいるのであれば、助けられる人が助けてあげるというのは、当たり前のことだ。クルーズ船に関しては、積極的に長崎で手助けするべきである。