2019年3月25日月曜日

32階建ての群馬県庁舎に行ってきた

以前ブログに書いたが、長崎市庁舎が19階建ての計画だから「豪華庁舎だ」として批判する人が多い。
しかし、高層だから豪華だ、というのは時代錯誤も甚だしい。今の時代、20階建て程度で建設費がべらぼうに高くなることはない。私は、新市庁舎は高層化すべきだという考えだ。

という訳で、32階建ての群馬県庁舎を見てきたので、その感想。

ちなみに群馬県庁舎については、さとわき清隆長崎県議のブログに視察の記事があった。

それによると、群馬県庁舎の建設費は長崎県庁舎の1.5倍だそうで。32階建てなのに、長崎県庁舎の1.5倍しかかかってない。高いから豪華だ、って訳じゃないのだ。

さらにその後25階建ての茨城県庁舎の視察に行かれていて、茨城は長崎のおよそ倍の建設費で、群馬より高いのだ。だから、高さと建設費が比例する訳じゃないの。長崎市民、もっと賢くなってよ、お願いだから。


では群馬県庁舎の話に戻る。



いや、大きい。
まわりに何もない所だから、遠くから見ても目立つ。


こういう場所に、この高さが必要だったのかという気はするけど、何はさておき最上階の展望フロアに行ってみる。


景色は抜群にいい。


ここも長崎県庁舎と同じで、高校生が勉強する場所として使っているのだろう。



1つ下の31階にはレストランが2つ入っている。
ちょっと高そうな感じだけど、庶民が使いやすいようにもう少し低価格帯のお店を入れた方がいいんじゃないかと思った。


トイレからの見晴らしも抜群。


洗面台も、景色が見えるものと鏡が見られるものの2種類あった。

それで思うのは、こういう建物を民間が作れない地方であれば、役所が作ってもいいんじゃないかな、ということ。東京だって都庁の展望台はあるが、無料なので民業の圧迫になっている。民間ができる所は民間に任せて、民間ができない所は行政がやっていいのではないかと思う。

問題は、この高さにする必然性があるのかどうか、だろう。床面積が同じで、細くて高いビルと、低くて太いビルの、どちらなら建設費がいくらになるのか、という見積もりを出して、それをもとに住民が判断すればいいのではないか。どちらでも建設費に差がないのであれば、高いビルを立てた方がいいと、私は思う。


その後、高崎市役所にも行ってきた。こちらは21階建てで、19階建ての長崎市庁舎の参考になるだろう。


私が泊まったホテルの窓から。正面に見える高いビルが高崎市役所庁舎。


近くで見ると、こんな感じ。県庁よりは、細い。



21階展望室からの景色。

もう少し低くても見晴らしは確保できるだろうけど、これ位の高さがあった方がいいんじゃないかな、という気がした。


長崎市庁舎のことを考えると、丘の下にあるので、多分20階位はないと視界が確保できないと思う。今の時代ならドローンを上げれば、何階だとどういう景色になる、ということをすぐに確認できるのだから、長崎市は、15階ならこんな感じ、20階ならこんな感じ、という画像を市民に見せて判断材料にすべきだと思う。

前橋や高崎の場合には、この庁舎の展望台がどれだけ観光に寄与しているのかは正直疑問だ。しかし長崎市の場合は以前指摘した通り、出島から眼鏡橋まで来ている観光客を市庁舎に呼び込むことで、そこから博物館、諏訪神社、新大工商店街方面への回遊性を持たせられるので、大きな意味がある。「高いから豪華だ」という意味のわからない反対をするのではなく、もう少し冷静に考えて欲しい。

2019年3月3日日曜日

長崎新聞の記者はどこまで長崎駅前整備のことに関心を持っていたの?

ただの愚痴です。

3月1日付けの長崎新聞の「記者の目」。
後藤敦記者の駄文。
一部引用する。

市長は「工夫の余地がある」と引き取ったが、残された時間は少ない。微調整でお茶を濁すのか、外部の意見や先進例を取り入れて対策を練り直すかで、県都の将来は随分変わるような気がする。

いやね、この記事を読む限り、市議会や議会の特別委員会で、この問題について散々議論してきたことを、後藤記者は知らないんじゃないか、と、正直思う。外部(私)の意見や先進例について、散々今まで提案してきた。このブログにも沢山書いてきた。それを市がやらないと言って、全部蹴ってきたのだ。

私も長崎新聞の記者に対して、この問題は重要だから、特集でも組んでくれと散々お願いしてきたのだが、ほとんど記事になることもなかった。

長崎新聞が重要でないと判断して、今までほぼ無視してきた話題について、今さらとやかく言うのも、何なんだろうか、という気分である。

2019年2月14日木曜日

人口減少対策は雇用環境の改善しかない

長崎県、長崎市の新年度予算案が発表されて、どちらも人口減少対策を重要課題として位置づけ予算が大きく配分されている。

長崎県予算案 人口減対策に重点


それはいいのだが、果たしてどれだけ実効性のある施策なのかは、疑わしい。とにかく予算をつけるから何か施策を考えろという知事や市長の指示で、担当部署が何でもいいからとにかく考えた、としか思えないような施策が並ぶ。

そもそも他県や他市に比べて人口が減っているのには理由があり、その理由を潰すような政策を打たないと、貴重な税金をつぎ込む意味はない。

そして最大の問題は、関係者はみんなその理由がわかっているのに、それを言わずに他のことを言ってごまかしていることだ。


理由は何かといえば、長崎の企業がブラックだから、というである。関係者と話をすると、誰でもそう答える。

長崎県の1人あたり県民所得は全国で最下位争いをしているが、数年前それに加え労働時間が一番長いという統計が出て、関係する県職員が真っ青になった、ということがあった。

残業時間が少なく時間外給が多い都道府県ランキング発表! 1位はなんと奈良 / 2位は和歌山でワースト1位は長崎

●長崎県の平均労働時間が3年連続全国一


こんなブラックな県で働きたいと若者が思うだろうか。

私も長崎の民間企業で労働者として働いていた経験がある。その時にまわりの人たちと話をしていてわかったのが、「なぜこの企業で働いているのか」という問いに対して、その答えはほぼ「長崎の企業だから」なのである。「この企業が働きがいのあるいい企業だからだ」という答えは、無いとは言わないが、最大の理由にはなっていなかった。

これはどこの企業でも似たりよったりだ、ということは、長崎の人たちと話す中でわかってきた。長崎で働きたい人は多いが、労働条件を考えると、働きたい企業がない、というのが現状なのである。


では県や市が出している施策はどんなものがあるのか、2月14日付けの長崎新聞で見てみる。

まず県の施策。
福岡や首都圏の大学生に、県内企業の求人情報を紹介したり、県内企業の説明会の日程を伝えたりするキャリアコーディネーターを福岡と東京に各1人配置。
それはいいんだけど、福岡や首都圏の大学生が、県内企業の労働条件と福岡や首都圏の企業の労働条件を比較するんですよ。そこで県内企業が選ばれますか?

こういうことをするのであれば、そのキャリアコーディネーターが県外企業の労働条件を県内企業に見せて、「こういう条件でなければ、長崎の企業は選ばれませんよ。」と伝えて労働条件の改善を図る、とかするのであれば、有効な施策につながると思う。最低でも年間休日120日ですよ。土曜半ドンとか、誰がそんな会社で働こうと思います?有休消化率までは、今の段階では言いません。


次に長崎市の施策。
移住・就職相談員を含む6人体制の専門部署を創設。JR長崎駅周辺に相談窓口「ながさき移住ウェルカムプラザ(仮称)」を開設するほか、子育て世帯の移住者らへの支援金を導入する。
上と同じことなんだけど、情報を伝えた所で、それで長崎の企業が選ばれるかどうか、という所に踏み込まないと、実効性のある施策にはならない。

時々知事や市長から「地元で働くことの良さを知って欲しい」みたいな言葉が発せられるのを聞くが、いや、地元で働きたい人は沢山いるんだよ。でも働きたい企業がないから、仕方なく県外で就職しているんだよ、ということを、強く言いたい。

「地元を自慢できる」都道府県ランキング!2位北海道、1位は?

こんなデータもあるんだから、「長崎で働きたくないから県外で就職してる」って訳じゃないってのは、わかるでしょ?

県内企業は儲かってないから給料が払えない、というのは、わかる。でも、だったら長時間働け、というのは、違う。休日を増やして労働時間を減らすのは、工夫すれば出来ないことはない。経営者側にその気がないだけだ。

こうなったのも、逆説的に言えば県内で働きたい人が多いからだ。つまり、県内で働きたい人が沢山いるので、労働条件が悪くても、企業は求人に困らなかった。そして、労働条件を求める「優秀な」人は、どんどん県外に流れて言った。普通に考えれば、「地元を離れたくないから労働条件は悪くても就職する」という人よりも、「地元企業よりは労働条件のいい、『自分を認めてくれる』県外企業に就職する」人のほうが、優秀だろう。それを郷土愛が足りないとか言うのは、おかしい。

そもそも県内企業の経営者の発想が、おかしい人が多い。「社員は会社の奴隷だ」という感じで、「働く以上会社に全て尽くすのが当然だ。プライベートは無い。」という社員の扱いが多すぎるのではないのか。本来会社と社員は同列で、お互いにとってメリットがある会社で働く、ということだ。上に『自分を認めてくれる』という表現は、そういう部分を意図している。会社側も社員個人の能力を尊重し、それ相応の扱いをしないと、優秀な若者は定着しない。勘違いしている若者が辞めてくれるのであれば、会社にとってもメリットだし(苦笑)。


ここで書いていることは、「県や市の職員は何もわかってないから書いてやる」というような気持ちは全くない。みんなわかっている。それを言わない。行政だけじゃなく、マスコミも言わない。唯一長崎新聞の記者コラムで、「選べる職場がないから県外就職をしているのだから、県外就職をしている人間が悪いというような言い方はやめて欲しい」というようなことが書かれていた位だ。

県内企業に配慮して、思っていることを言わないのを続けているから、状況が改善されずに人口流出が止まらないのだ。行政側からもはっきり本当のことを言うようになって欲しい。行政が言わなくてもマスコミは言えると思うのだが、どうだろうか。もうこの件で政官財のなれ合いは、やめましょうよ。

2019年2月10日日曜日

長崎港・空港からの農産物輸出が増えないのは業者のせい?

西日本新聞に気になる記事が出ていた。

長崎の貿易現状は「鎖国」 日銀支店リポートで指摘 空港と港湾 機能に課題 [長崎県]


長崎港や長崎空港からの農産物輸出が他県に比べて少ない、という話。

リポートは「空港の24時間化を含め、需要地のニーズに合わせた物流体系の確立が急務」と総括。貿易の玄関口として(1)港湾や空港のインフラ整備(2)生産地から港湾や空港までのアクセスの整備(3)需要地に向けた航路、航空路の拡充-などの遅れている対応を列挙した。平家達史支店長は「これまでは長崎の中で商売していれば何とかなったので、販路の開拓を他地域よりしてこなかったのではないか」と辛口に評価する。関係者はどう受け止めるか。

関係者として言わせてもらうと、「何を偉そうなことを言ってるの?」という感じで、こんな訳のわからないことを言っている人が発言力を持っている時点で、長崎の経済は終わっている、という印象である。


私は水産物流通についてはわからないので、農産物についてだけ書く。

まず販路開拓。「長崎の中で商売していれば何とかなったので」云々のくだり。何を言ってるのですか、という感じ。今、東京のデパートやスーパーに行けば、長崎県産のみかんやいちごは普通に売っている。私の印象だと、長崎県は他県と比べても、東京での営業は相当頑張っている。長崎は東京から遠いため運賃がかかるから、東京で売るのは相当不利な地理的条件にある。それでもこれだけ東京の店に商品が並んでいるのだから、「販路の開拓を他地域よりしてこなかったのではないか」と言われても、「何を見てるんですか」という感じになる。もっとも、この人の他の発言を見ても、「何も見ていない」という印象しか私は持っていないのだが。


次に輸出に関していえば、「なぜ農産物の輸出をしなければならないのか?」という根本的な問題がある。輸出は基本的に儲からないからである。

私の印象としては、果物が世界一高い値段で売れるのは東京である。となると、生産者は東京で売った方が一番儲かる。一番儲かることを目指すのが、経済原理としては正しい。

では将来的にどうなるのか、という視点から考えても、やっぱり将来的にも値段という点では、香港やシンガポールなどのほうが東京より高い値段で売れる、ということは、まあ無いだろうというのが、実際に商売をやっている私の感覚である。もちろん小売価格の話ではなく、農家が受け取れる価格の問題だ。

それでも実際に輸出をしようと頑張った所で、福岡や関東関西の業者に勝つのは、相当厳しいというのが現実である。大消費地の業者は長崎の業者に比べて品揃えが豊かで、それだけでも海外の業者との取引で優位に立てる。そして輸出ルートをすでに作っているので、そこに長崎から新興業者がルートを作って営業をする、というのは、余程のことがないと成功しない。是非日銀長崎支店の平家達史支店長に、実際に営業をしてもらいたいと思う。

長崎港や長崎空港からの海外への貨物便が少ない、という点については、実はそんなに営業上の障害になっている訳ではない。福岡から香港やシンガポールへの農産物輸出でも、船なら週1回、飛行機でも週1回や2回という業者が普通である。福岡港からでも釜山港経由で輸出されるケースも普通で、長崎港の便数が少ないことがデメリットになるという印象は、今のところ感じていない。

最大の問題は、その週1回分のコンテナを満載にするだけの商品を運ぶ営業力がない、ということである。そんなに簡単に営業ができる程、商売は甘くない。


では何が現状問題なのかと言えば、あくまで私の印象だが、県の姿勢である。少なくとも農産物輸出の部署からは、長崎港や長崎空港から農産物輸出を増やそうという姿勢が、全く感じられない。

私も以前から、特に香港は水産物の輸出が多いから、貨物輸送も見込めるということで香港の航空会社の誘致をすればいいんじゃないですか、と県の農産物輸出担当者に話をしていたが、多分、それが空港担当の部門には全く伝わっていない。

また、今回香港エクスプレスの就航に合わせて、福岡から香港エクスプレスの貨物輸送を行っているフォワーダーさんから、長崎でも貨物を扱うように香港エクスプレスに頼んでみてもいいですよ、という話をされたが、残念ながら売る相手がいないので、販路が開拓できるまで待って下さい、という返事しかできなかった。


基本的に貿易は民間がやることなので、何でも行政にお願いするというのは間違っていると思う。しかし、こういう業者間の調整をするのが行政の仕事ではないだろうか。

実際に長崎県の農産物輸出担当部門がやっているのは、福岡や関西の輸出業者に補助金を入れて、福岡や関西からの輸出を増やす施策なのである。長崎の地元業者と手を組んで、長崎港や長崎空港からの輸出を増やそう、ということは、全くやっていない。

日銀長崎支店の平家達史支店長も、業者の努力が足りないという前に、県の姿勢はどうなんですか、と言う方が先じゃないだろうか。

また行政側も、こういう数字を見て推測しているだけで現実のわかっていない人の話をありがたがって聞いているから、長崎の経済が発展しない、と、常々思っている。

2019年2月3日日曜日

「長崎サミット」で駅周辺事業が採り上げられる

2月1日に行われた「長崎サミット」で、駅周辺事業が採り上げられたようだ。

長崎新聞のネット記事に上がって来ないので、画像を貼り付ける。


まあ何を今さらの話だが、長崎新聞もやっと今になって図解入りで採り上げてくれた。

実は長崎新聞の記者には、今まで何度も採り上げてくれと頼んではいたのだが、全く相手にして貰えなかった。もちろん私が1人で言っていただけではなく、市議会や県議会でも議題になっていたので、長崎新聞としても採り上げる価値はあるでしょ、とお願いしていたのだが、「長崎サミット」という舞台で話題になって、やっと初めて大きく紙面に載ることになった。

ちなみにNHKでは、この話題は無視されている。

長崎サミット「人口減対策強化」
(NHKのWEBサイトへのリンク)

NHKの記者にもこの件について話したことはあるのだが、全く話題にする価値はないと思われているようだ。


ここで気になったのが、トランジットモール線が駄目になった理由。記事を引用する。

市はかつて路面電車の軌道を駅側に引き込む計画を立てたが、交通量の激しい国道をまたぐため、通過する乗客の利便性低下などを理由に電車事業者に拒まれ、断念した経緯がある。

トランジットモール線は、新駅構内に入ることで所要時間が余計にかかるので、「通過する乗客の利便性低下」を理由に電鉄側が拒否したのだ。駅前の交通量が多くて断念したのは、サイドリザベーションや横断歩道の設置。

さすが長崎新聞の記者の後藤敦さん、勉強してないしこの話題で私が散々ここに書いてきた内容を全く理解してないね、と思ったのだが、何と「交通量が多いからトランジットモールを断念した」と言ったのは田上市長だった。そう思って長崎新聞の記事を読み返すと、記者がそれは違うと思いつつ、田上市長が言ったことだから、書いておくか、という理由で書いたとも読める。ただ、トランジットモール線断念とサイドリザベーション断念の違いが全くわかっていない、とも読める。

長崎サミット 駅前の交通網整備に課題
(KTNのWEBサイト。田上市長発言の動画あり)

とりあえず市長がこの件について全く興味がないということは良くわかった。

また、「長崎サミット」で採り上げられたにも関わらず、この件が何も動かないのであれば、正直言って「長崎サミット」を開催する意味は無いと、私は感じる。

2019年1月31日木曜日

県議選は無投票ばかりでいいのか?

今日の長崎新聞に、県議選の立候補予定者に対する説明会が行われたという記事が出ていた。

県議選説明会 59陣営が出席

内容を全文引用する。

 県選管は30日、県議選(3月29日告示、4月7日投票)の立候補予定者や政党関係者への説明会を県庁で開いた。16選挙区の定数46に対し、59陣営が出席した。出席陣営の内訳は現職36、元職3、新人20。 選挙区別では、▽長崎19(定数14)▽佐世保・北松浦郡11(同9)▽諫早5(同4)▽大村4(同3)▽島原3(同2)▽南島原2(同2)▽雲仙2(同2)▽西海1(同1)▽平戸1(同1)▽松浦2(同1)▽五島2(同1)▽対馬1(同1)▽壱岐1(同1)▽西彼杵郡3(同2)▽南松浦郡1(同1)▽東彼杵郡1(同1)。 長崎市区では、これまで15人の現職、新人が立候補を予定している。説明会にはこのうち14陣営が出席したほか、新たに5陣営の関係者も出席した。 説明会では、永淵勝幸委員長が「今回の選挙が平成最後の統一地方選となる。県選管の担当者らの説明を十分理解して取り扱いに間違いがないようにしてほしい」とあいさつ。県選管の職員が、選挙運動用のビラ配布が解禁されることなどを説明した。

ここで注目して欲しいのが、「出席者数」と「定数」の関係である。「出席者数」が「定数」以下であれば、その選挙区は無投票ということになるのだ。

・選挙が行われそうな選挙区 8選挙区
▽長崎19(定数14)▽佐世保・北松浦郡11(同9)▽諫早5(同4)▽大村4(同3)▽島原3(同2)▽松浦2(同1)▽五島2(同1)▽西彼杵郡3(同2)

・無投票になりそうな選挙区 8選挙区
▽南島原2(同2)▽雲仙2(同2)▽西海1(同1)▽平戸1(同1)▽対馬1(同1)▽壱岐1(同1)▽南松浦郡1(同1)▽東彼杵郡1(同1)

何と、半分の選挙区が無投票になりそうなのである。

もちろん定数で見ると、定数の多い選挙区は選挙が行われそうなので、無投票の選挙区より選挙で選出された議員の数のほうが多くなる。しかし、もし仮に定数最大の長崎市区が無投票になると、定数46のうち過半数を越える24議席が無投票という事態を招くことになる。


「もし仮に」と書いたが、本当に長崎市区が無投票になる可能性は、今でもあるのだ。

記事の後半に書いてあるが、これまで長崎市区から立候補すると思われていたのが15人。そして、そのうち1人が出ないことになったようで、説明会に参加したのが14人。この14人だけが立候補すれば、長崎市区も無投票になるのである。

関係者一同、もしかしたら14人しか来ないのではないかという可能性は、十分把握していた。事前に県に参加の意思を示していたのは14人であり、前日に1人から参加連絡があり、当日その他に4人が来た、という状況のようである。


ちなみに、前日に参加連絡をしたのは私である。「新たに5陣営も参加する」というのはマスコミ各社も想定外だったようだ。

長崎市区が無投票でいいのか悪いのか、というのは、まあ悪いんだろうと思うし、私以外の4人がどういう人なのか、どういうつもりなのかは、私は全く知らないので(マスコミの方の取材に頼るしかない)、実際に選挙になるのか無投票になるのかは、全くわからない。


という訳で、私自身が出馬するかどうかは、他の状況がわかってきてから判断しようと思う。

2018年12月30日日曜日

不安を煽るだけのTPP発効報道はやめよう

2018年12月30日にTPPが発効し、それに関する報道もされている。

TPP発効 価格下落を懸念 海外販路拡大好機の声も


但し、いつものことであるが、国内農家に対して不安を煽る内容が中心である。
長崎県内農家の多くは、農畜産物の関税の撤廃や引き下げで安い輸入品が増加し、国産価格が下落することを懸念している。一方、海外への販路拡大に向けた好機とする声も聞かれた。
もともと日本(農水省)の農政は、「日本の農業は弱い」と過度に主張することで、「弱いのだから保護するために補助金を出せ」というスタンスを崩していない。だから、とにかく「日本の農業は補助金がないと崩壊する」という言い方しかしない。

上記長崎新聞の記事も、見出しは価格下落と海外販路拡大を対等に並べているが、記事を読めば価格下落に対する不安についての内容が圧倒的である。

そもそも関税の低下による輸入増について、客観的に影響を述べる記事がマスコミに出ることはない。『科学的』には、関税の影響よりも為替レートによる影響の方が遥かに大きいのだ。

例えば為替が1ドル120円から80円に変化したとすれば、関税率が50%低下したのと同じ効果になる。実際に為替が120円から80円に変化したことはあるし、その影響で日本の畜産農家が崩壊したという事実はないのだから、関税が多少下がったとしても、急激に日本の農家が崩壊することはない。理屈上は、関税率低下に対する補助金を入れるよりは、円高に対する補助金を出す方が、実効性は高いのである。

上記記事の本文に書いてあるが、輸入牛肉の関税率は現在38.5%、豚肉の高級部位は4.3%である。為替の変化に比べると、影響は少ない。こういう客観的な事実もきちんと報道すべきだ。


次に輸出の拡大については、具体的な話が全く書いていない。これは長崎新聞が悪いのではなく、県農産物輸出協議会がきちんと話をして記事にしてもらうように努力しないといけないことである。

TPP発効に伴う輸出の拡大で具体的に何が期待できるかというと、ベトナムへの青果物の輸出である。

ベトナムは現在、青果物の輸入を原則禁止している。ここを参照頂きたい。これがTPP発効を契機に、日本からの青果物輸入を解禁させれば、日本からの輸出が大きく増えることが期待できる。

長崎県からベトナムへは、現在牛肉が輸出されている。全国の都道府県のなかでは早めに動いている方である。

こういうルートは早く作ったもの勝ちな部分がある。中国への水産物輸出がいい例で、長崎魚市がいち早く中国へのルートを作ったので、中国の輸入水産物市場では長崎県が確固とした地位を築くことができた。

もし青果物の輸入が解禁されれば、牛肉のルートを使って青果物もいち早く売り込むチャンスが生まれる。

以前の記事でも書いたが、長崎産びわは香港でも相当な量が売れている。これを東南アジア各国に広げていける可能性を、TPP発効に期待しようではないか。

例えば現在タイでは日本産びわの輸入が禁止されている。タイもTPPに参加すれば、それを契機にびわの輸入の解禁を迫ることだってできるのだ。


こうした具体的な話を、きちんと報道してもらいたい。