2019年8月20日火曜日

長崎市中心部の交通問題に対して、ついに県が動くか?

かなり気になるニュースが出ている。

路面電車延伸の構想も…長崎市中心部の交通網見直し始まる


気になりすぎるので、全文引用させて頂く。

JR長崎駅は九州新幹線西九州ルートの開業にあわせ、駅舎が移設される計画です。 
こうした駅周辺の変化が人の動線にどのように影響するのか。 
長崎市中心部の交通網を見直す会議が20日、長崎市で開かれました。 
20日発足した検討会議は、長崎県や長崎市、長崎県内の交通事業者や経済界などで構成されます。 
約3年後に控えた九州新幹線西九州ルートの暫定開業に向けて、JR長崎駅を含めた長崎市中心部の交通網の利便性アップを目指し、公共交通機関の改善について話し合います。 
なかでも、JR長崎駅は駅舎の位置が西側に150mあまり移ることから、路面電車やバスなど、今ある停留所からのアクセスを見直す必要もあります。 
また、外国人を含めた交流人口の増加を目指す県と市にとって、鍵となるのは大型クルーズ客船が停泊する長崎港の松が枝埠頭です。 
2隻が同時に接岸できるよう、岸壁を延伸する2バース化を進めていますが、ターミナルから最寄の路面電車の停留所までは約600m離れています。 
貸切バス以外の公共交通機関を使ってもらいたいと、県は構想案で路面電車を延伸することを提案しています。 
長崎県は、1日最大1万人程度の受け入れを見込んでいますが、出席者からは新幹線の開業で市内の交通量がどう変わるのかや、公共交通機関の利用者を何人に増やすかなど、目標が具体的に見えないなどの指摘が出ました。 
平田 副知事「どういう数字を前提にしていくか、よくよく整理していかなくてはいけない。後の世代の人にも交通の便利なまちにしてもらったね、と言える様にしっかり議論していくことが大事」 
長崎県は年度内に基本計画案を取りまとめたいとしています。

この辺の問題については、もう嫌というほど、このブログで提案してきた。

何とか事が動くかな、という所までは行けた気がしたのだが、選挙結果もあって、力尽きて、もう私が動くことはないつもりだ。

ここで県が出てきたのが気になる。
とにかく市が動かないので、県がしびれを切らして、自分で動こう、という気になったのであれば、かなり心強い。
特に中村知事は議会の答弁を見ても、駅周辺の事業にかなりの興味を持っているようなので、県が一気に話を進めてもらいたい。

松が枝については、港湾管理者が県なので、県の事業として進めることができる。路面電車の延伸といっても、長崎電気軌道が自前で線路を引く体力がないこと位、県もわかっているはずだ。やりたいならば、県が自分で建設費を出して、さらに運営費まで出せば、電鉄もうんと言うだろう、という位の覚悟は、県にもあるはずだ。

平田副知事が話をしているのも気になる所だ。平田氏は国土交通省から出向で来ている。この事業をするなら国からお金を引っ張って来るという見込み位はあって、この会を開いたと期待するのだが、どうだろうか。

2019年8月2日金曜日

長崎への欧米人観光客を増やすには、広島と長崎を新幹線で結ぶことが重要

日本に来る外国人観光客が増え続けていることは、周知の通りだ。
また、国によって滞在中に使うお金が違うことも、よく知られている。
簡単に言えば、アジアの国からの観光客に比べて、欧米からの観光客の方が長期滞在し沢山お金を日本で使ってくれる、ということだ。

長崎県内には毎日のように大型クルーズ船が寄港しているが、そのほとんどが中国からの船である。県内に滞在するのは日中だけで、ほとんど地元でお金を使わない、ということは、これももう当然のことのように語られるようになっている。

では、どうしたら欧米からの観光客を長崎に呼べるのだろうか。

一番早いのは、新幹線で広島と長崎を結ぶことだ。


私は今広島に来ているのだが、いつ来ても欧米人観光客の多さに驚かせられる。新幹線ホームに立つと、日本人より白人のほうが多いようにさえ感じられる。

これは、JRのフリーパスを持った観光客が、大阪から新幹線で来ていることが要因である。欧米人観光客は長期滞在する傾向にあり、関西に滞在している人たちが広島まで来ているのだ。これはこれで日帰り観光客が多いという問題にもなるのだが、とにかく欧米人の多さにはびっくりする。

新幹線で広島と長崎を直接結ぶことができれば、この観光客を長崎まで呼ぶことは、十分可能である。JRパスを持っている外国人旅行者でれば、追加料金なしで長崎まで来ることができるのだ。

こうして関西から広島、長崎が新幹線ネットワークで結ばれれば、今は広島を日帰り訪問している観光客も、広島や長崎で宿泊することが期待できる。ルート的には関西を朝出て、日中広島を観光客して、夜は長崎へ、という流れができないだろうか。

特に欧米の富裕層に宿泊してもらうためには、高級ホテルが不可欠になっている。広島にもヒルトンホテルができるし、長崎にもヒルトンができる。ヒルトンホテルのネットワークで、広島と長崎への欧米人観光客を集めてもらうことも可能だろう。

また、関西から長崎まで来てもらえば、帰国は福岡空港からというパターンも強化したい。

現在福岡空港には夏季限定だがフィンエアーの直行便が運行されている。この便を使ってヨーロッパから片道は関西、片道は福岡という流れが作れれば、福岡空港の活性化につながる。

北米方面へは、サンフランシスコへの直行便開設を期待したい。福岡空港側は、福岡市のIT企業振興のためにも、サンフランシスコへの路線開設を望んでいるようだが、需要が見込まれないため航空会社側からいい返事がもらえていない。

申し訳ないが、福岡単体だと北米からの需要を喚起できる力はないと思うが、広島と長崎を組み合わせることにより、福岡空港の利用者を生み出す方向性はあるだろう。ユナイテッド航空はサンフランシスコをハブ空港にしており、サンフランシスコと関西空港を結ぶ定期便も持っている。ここと組み合わせることにより、北米からも関西in、福岡outのルートを作ることができる。


山陽新幹線と長崎新幹線を直通させると、こういう需要も期待できる。「自分が乗らないから新幹線はいらない」という視野の狭い意見ばかりいう人には、考えを改めてもらいたい。

2019年7月21日日曜日

長崎のバスは数字の系統番号を全路線に付与すべき

東洋経済オンラインに以下のような記事が出ていた。

外国人客はバスを「グーグルマップ」で検索する


内容自体は、多少事情に通じている人にとっては目新しいことではないのだが、記事になったついでに私の意見もここに書いておく。


最近は海外旅行先でgoogle mapを使うのが日常的になっている。私もよく使っていて、google mapのお陰で海外で路線バスに乗りやすくなり、旅先での自由度が格段に向上したことを実感している。


これは私が2013年にリオデジャネイロに行った時に、現地でルート検索して出た結果。387のバスに乗ればいいと、すぐわかる。

ちなみに、リオのバス停はこれ。


このバス停からバスに乗るなんて、google mapがないとまず不可能である。

さすがにこの時代には、まだgoogle mapを使って海外でバスに乗るというのは一般的ではなかったが、今はかなり一般的になっている。


では、海外からの旅行者が長崎のバスに乗れるだろうか。

例えば私の知人が飽の浦でairbnbをやっていて、海外からも沢山の宿泊客が来ているが、外国人がバスに乗って長崎駅から飽の浦まで行けるのだろうか。

多分、長崎市民でも土地勘のない人が長崎駅前のバス停から飽の浦まで行くには、どのバスに乗っていいのかわからない人が多いと思う。いや、長崎バスの6番のバスに乗れば着くよ、と言われても、沢山来る6番のバスが全て飽の浦に行くと、確信できるだろうか。

google mapには長崎市の交通機関は登録されていないが、実はAppleのマップには登録されている。長崎駅から飽の浦交番までを検索すると、バスの時刻も出てくる。


ただ、日本語の読めない外国人が「神の島教会下」という行先を読めるだろうか。たまたま来た6番のバスに乗ってしまったら、どうするのか。

そう、目的地が飽の浦だから6番のバスならどれでも大丈夫だけど、立神だったら、間違えて福田方面に行くバスに乗ってしまうと、終わりである。

google mapを使う外国人は、ずっとスマホで地図のGPS情報を確認して、降りるバス停を見ている。立神に行く人が、飽の浦を過ぎて福田方面にバスが進んでしまったら、どうするんだろうか。三菱重工に向かう外国人が、こういう間違いを起こした、というトラブルは、まあ無いんだろうけど、google mapも長崎のバスに対応したら、このトラブルが起こる可能性は、否定できない。

だから、全路線に番号を振るのが第一だ。「この番号なら絶対に着く」という状態を作らないと、外国人は困る。行きと帰りで番号が変わるという長崎バス方式は、行先の日本語が読めない外国人にとっては、かえって便利かもしれない。偶数と奇数を方向別に分けて、11系統の帰りが12系統になる、という感じなら、わかりやすい。

数字であれば、どこの国の人でも読める。例えばタイのバスの写真。


何で中央車線を走っているバスのドアが開いているのかはさておき(多分暑いからだと思う)、タイ語を読めなくても38という数字が書いてあるから、google mapで38のバスに乗れと表示されれば、乗れる。


これは韓国仁川空港行きの路線バス。google mapで111番のバスに乗れと指示されたから、バスの表示が全てハングル文字でも、乗れる。もちろん111番の空港行きなのか空港発なのかは、バスを見ただけではわからないが、このバス停は空港ではないので、空港行きだと推測できる。google mapでは道路のどちら側のバス停からバスに乗れ、という指示が出るので、系統番号さえわかれば、行先は読めなくても問題ない。



多分、行先に「仁川空港」とハングル文字で書いてあるとは思う。国際空港行きのバスなのに英語表記がないとか、表示板とか車体のどこにも飛行機マークが付いていないとか、今のバス停の名前が車内に表示されているけどハングルだけで読めないとか、路線図も全く読めないとか、そんなことも路線に番号が振られていることとgoogle mapの組み合わせで、全て問題にならないのだ。


バス路線に番号を振る。ただそれだけで、これだけのメリットがあるのだから、とりあえず県がお金を出して県営バスに導入してみればいい。ほとんど効果のないインバウンド対策に無駄な税金を使うよりは、こういう簡単で確実に効果が見込めることにお金を使って欲しい。特に今は政府のインバウンド対策補助金は使い道がなくて困っているような状況なので、国の補助金も活用して早急に実現して貰いたい。

2019年6月25日火曜日

長崎グランドホテル跡地の開発は福岡銀行主導で行うべき

長崎では勘違いしている人が多いが、商業地域の開発は民間でやることであって、行政がやるものではない。

新大工町の再開発が本番に入ってきて、そろそろ旧長崎玉屋のビルが取り壊される感じになってきた。

ここは森ビルが開発に関与している。長崎では知っている人も少ないようだが、森ビルは「六本木ヒルズ」の開発を行った会社だ。「六本木ヒルズ」だけなら長崎でも有名だろうが、そこを森ビルがどう開発したかを知る人は少ない。

「六本木ヒルズ」は、地権者400件、借地人300件を巻き込む広域の開発だった。ビルを1棟建てただけ、なんて話ではない。これだけの数の地権者を、民間の森ビルが説得してまとめて、開発したのである。役所が調整したのではない。

新大工町も基本的には同じやり方だ。玉屋が一番大きな地権者だが、周囲の地権者も入って、もともとの玉屋の敷地より広い範囲の再開発が行われている。

玉屋の周囲の地権者にすれば、申し訳ないがこのまま商売を続けていても先がないと思っていた所に、森ビル主導の再開発事業があれば、それに乗った方が得だという考えになるのは、自然なことだろう。


それに対して浜の町商店街はどうなのか。私が書くと悪口しか出ないので手短にするが、役所に何とかしてと言うだけで、自分達でどうにかしようという話に持っていかないのは、いかがなものか。やってはいるつもりかもしれないが、具体的な成果として現れなければ、何もやってないと思われても仕方がない。私は、目に見える成果が出ないので、何もやっていないと思っている。

大丸が撤退して、大丸が借りていた浜せんビルが半分に切られてしまったのには、あきれて物も言えない。過去にブログで書いたが、大丸が撤退した最大の理由は敷地面積が小さすぎたことだ。中心商店街に魅力あるテナントを呼ぶ(残す)には、広い売り場面積を用意しないといけないのに、この期に及んで土地の細分化を許すとは、商店街の人間は何を考えているのか。これは行政が口出しする問題ではない。商店街のそれぞれの地権者が、自ら考えなければいけないことだ。組織を作ればいいということではない。だいたい、「最後の賭け」なんて言うことが間違っている。最低限やらないといけないことで、賭けでも何でもない。

確かに大阪の黒門市場のように、小さい店が並ぶ商店街がインバウンド客で繁盛する、という状況は、ある。しかし、浜の町商店街がそれを望んでいるのか。ドラッグストアと八百屋ばかりになって嫌だ、という話はよく聞く。それならもっと単価の高い店が並ぶように、店舗の区画を大きくする努力をしないといけない。

新大工町の再開発準備組合の理事長は、玉屋の裏にあったうどん屋さんが務めている。浜の町も同じことで、浜屋に隣接するケーキ屋さんが理事長になって、自分の店も再開発に乗るから、みんなも乗ろうと周囲の地権者を口説いて回る位のことをしないと、浜の町の浮上は絶対にない、と思っている。いや、やっているのかもしれないが、浜屋のビルが2倍位の広さになって建て変わらない限り、やっているとは私は思わない。


という話はさておき、タイトルの件。

県庁跡地がどうなるか、と言う前に、グランドホテルの跡地を何とかしろ、と築町商店街が騒ぐのが筋だ、と私は思っている。商店街開発は本来民間がやることだ、という原則は全く頭の中にないのだろう。民間の地権者には何も言えず、役所になら何でも物を言える(頼める)という、間違った意識である。

そもそもグランドホテルはどうしてあんな廃虚になったのか。それは経営難に陥っていた債権者の親和銀行が後先考えずに土地を売って開発が頓挫して塩漬け状態になっているのだ。自分が潰れるなら先に融資先を潰してしまえ、街づくりなんて考える余裕はない、という親和銀行の状況だった。

本来、地方における街づくりは地方銀行が中心になって行うべきことだ。行政がやることではない。資金面は銀行が面倒をみないといけないし、開発が成功すれば銀行にだってメリットがある。長崎の銀行は、そういう気概が全くない。そうして、親和に続き十八銀行も福岡銀行に魂を売ってしまったのだ。

私は長崎で生まれ育った人間なので、商工会議所というのは役所の下部組織だということは、よくわかっている。わかってはいるのだが、商工会議所が中心になって都市開発をまとめようという気は、ないのだろうか。グランドホテルの跡地開発は、民間で話をつければ役所なんか一切関与せずにできるのだ。長崎商工会議所の会頭は十八銀行の会長なんだから、会頭が主導してやればいいのだが、役所の方しか向いてないのだろう。


今度こそタイトルの話。

グランドホテルの跡地に福岡銀行の建物が隣接している。だから、福岡銀行が自ら再開発地区に入って、地権者の住友不動産と交渉すればいいのだ。そこに森ビルを巻き込んでもいい。森ビルでなくて福岡地所(キャナルシティ博多の開発を行った。西日本シティ銀行系。)でも良くないけどいい。福銀が経営統合で長崎の経済のことも考えると口では言うが、それを態度で示すには、こんなにいい方法はない。

私も、福銀は福岡のことだけで長崎が発展することは全く考えていないと思っているが、もしグランドホテル再開発事業を主導するなら、考えを改める。


2019年6月17日月曜日

ゲストハウスブームはユースホステルブームを思い出す

先日、東京で行われた、『令和時代の働き方とライフスタイルについて考えよう!』というイベントに参加してきた。長崎に拠点がある「HafH」というサービスの説明も聞きたいのが、目的の一つでもあった。

具体的なHafHのサービスについてここでは説明しないが、簡単にいえば、どこか一箇所に拠点を構えるのではなく、世界中を旅しながら仕事をして生活をしよう、ということである。

最近、ゲストハウスが流行っているようなことを聞いた。インバウンド旅行者が増え、その人たちが安価に泊まれる宿としてゲストハウスが増え、そこで国際交流をしようとする日本人も増えている、という流れであろうか。具体的に調べてはいないが、近年ゲストハウスの数は増えているのだろう、とは思う。

その話を聞く中で、なんか昔のユースホステルと同じような文脈だな、と感じてしまった。詳細は省くが、ユースホステルはチェックインの時は「お帰りなさい」「ただいま」で、チェックアウトは「いってらっしゃい」「いってきます」である。原則会員制で、世界中にユースホステルの加盟宿舎があり、部屋はドミトリー、夜はミーティングがあって宿泊者が交流して、みたいな感じ。当時はインターネットなんてなかったから、海外(国内でもそうだが)の宿を探す時にはユースホステルの施設ガイド冊子を見て宿を選ぶ。

今回講演されたHafHの方は、加盟施設を開拓するのが現在の仕事だそうだ。ううん、もうこれ、宿泊料金を月額定額制にしているのが新しい部分で、コンセプトはユースホステルと同じじゃないのか、と、素朴に思った。

今回の主催者や参加者は1990年代以降生まれの人が中心。もうバブル後生まれの人だ。ユースホステルが日本で流行ったのはバブル以前なので、その時代を知るはずもないし、興味もないとは思うが、事業として成功させるには、過去の経緯も知っておいた方がいい、とは思った。


それはさておき、最近は若い世代、1990年代以降生まれの人が元気なのかな、と思うようになってきた。私は1970年生まれで、バブル世代と氷河期世代の狭間。私より上の世代(現在50代以上)が元気で、下の世代はさっぱり、という感じである。各種のイベントで、中心になって活動するのは私より上の人たちで、下はさっぱり、というのは、結構いろんな所であてはまるのではないだろうか。

そして今は、そのさらに下の1990年代以降生まれの人が元気になってきたのかな、と感じるようになった。

HafHが提唱する「アドレスホッピング」という考え方も、そういえば私より上のバブル世代的だという気がしてきた。

そもそも居住地を固定しないとなると、自分1人ならいいが、結婚して子供ができれば家族はどうするのか、という問題がすぐ発生する。「そこは考えない。そうなった時に考える。」というのが、バブル世代だった。

「後のことを考えない」で済むのは、「後のことは、その時にどうにかなる。」という思いが根底にあるからだ。バブル世代はそうだった。バブルが弾けるなんて考えもしない。就職は簡単で、困ったらいつでも仕事は見つかる。そういう世代だ。

その後の氷河期世代。もう仕事はない。今でも食えないのに将来いつかは食えるとは、思いもつかない。だから安定した職を見つけないといけない。公務員が大人気。その世代の人には先のことを考えずに今を楽しむ、なんてことは、到底不可能。仕事以外のイベントにも参加する余裕はないし、そもそも仕事がなくて稼ぎが低い中で、プライベートの活動にお金をかけることは、できるはずがない。

それがもう一巡まわってきたのかな、という気がしてきた。近年、就職状況は改善し(これは政治の問題ではない。日本の人口構造が団塊の世代に偏っていて、その人たちが離職して職が一気に増えているのに、若年層の人数が少なくて、補えていないだけだ。)、バブル時代のように「いつでも職は見つかる」という発想になってきたのではないか。だから、世界を放浪するとか、アドレスホッピングというようなことに思考がまわるようになった。


私の世代だと、世界をバックパッカーとして放浪する、なんてのは一世代上の人たちだな、「兼高かおる世界の旅」(1990年終了)を見て育った人たちだよ、という気がするのだが、それが今もう一巡してきたのかな、というのが、先日のイベントに参加した感想である。そういえば、今回の主催者は桃岩荘の「愛とロマンの8時間コース」に参加したことがあると言っていた。あれまだやっていたのかよ。

2019年6月8日土曜日

長崎は雨の日が多いのか

たまには緩いネタ。

よく出る話。
「長崎は雨の日が多いのか」

それに対する答え。
「統計的には平均的だ。多い方ではない。」

私の答え。
「統計的にも雨の日は多い方だ。」

何故か。
データを見てみる。

岡山県のHPから
「晴れの国おかやま」が引き続き統計的に裏付けられました

ここのデータを使わせてもらう。
全国の都道府県庁所在地のデータ(埼玉は熊谷、滋賀は彦根)をもとに順位づけをすると、岡山が一番晴れの日が多い、ということだった。

年間の降水量1mm未満の日数(平年値)(全国) [PDFファイル/23KB]

これを見ると、長崎は28位。順位が低いほど晴れの日が少ない、ということになる。
48都道府県の中で真ん中位じゃないか、と思った人。統計の見方が間違ってます。

このデータは「降水量」が基準。「降水」というのは、雨だけでなく雪も含まれる。
つまり、このデータだけでは「晴れの日が多い」ことはわかっても、「雨の日が多い」のか「雪の日が多い」のかは、わからないのである。

そう思って表をみて欲しい。38位から47位(最下位)までは、全部日本海側の県(都市)なのである。冬はほぼ毎日雪がちらつく。雨が多いのではないのだ。
37位は滋賀だが、滋賀の観測点の彦根も結構雪が降る。36位は岩手。太平洋側の県なのでちょっと意外だが(ちなみに宮城は11位)、盛岡もそこそこ雪が降る。

という訳で、28位の長崎から35位まで並べると、
28 長崎
29 熊本
30 福岡
31 岐阜
32 山口
33 宮崎
34 鹿児島
35 沖縄
こんな感じ。

結論として言えるのは、
・長崎は全国的に見て雨の日は多いが雪の日は少ない。
・全国的に見ると雨の日は多いほうだが、九州の中では少ない方だ。
ということになる。

ちなみに全国平均の値は33.5位になる。
47都道府県の半分の順位は23.5位なので、いかに平均値が順位に比べて低いかがわかる。
つまり下位の県の数値がものすごく低く平均値を下げているということだが、それはいかに日本海側の県の晴天日が少ないか、ということの現れである。


2019年6月1日土曜日

JALが天草エアラインの手助けをしてるんだから、ANAも・・・

前回の話の続き。

機長不足で欠航が相次いでいる天草エアライン(AMX)の路線に、JAL系列会社が協力し、欠航を回避する見込みがついたというニュースが出ている。

3割欠航の天草エア、12月にも解消 JACが機長派遣へ


とりあえずは8月から運休が続いているAMXの熊本伊丹便のかわりに、JALグループのJ-AIRが運行する便にAMX便とコードシェアすることで、AMXの予約でも熊本伊丹間に乗れるようにするということだ。

突発的な機材故障と恒常的な機長不足では理由が違うが、運休便が多いということは共通点だ。

やっぱりお盆の多客期を控えているんだから、ANAもORCに欠航便が出ないように、前回提案したような方向性で協力すべきだと思うのだが、いかがだろうか。