2019年9月29日日曜日

韓国人観光客が激減した対馬は、稚内の経験に学ぼう

前回、「境界地域ネットワークJAPAN(JIBSN)」の年次セミナーに参加した時の話を書いたが、今回はもう1件。

このセミナー参加のために、実に20年ぶりに稚内を訪問した。前回稚内に行った時の印象は、とにかく街中にロシア語があふれ、ロシア人が沢山歩いていた、ということだった。

ところが今回、以前ほどロシア語を見かけることもなく、街を歩くロシア人の姿を見ることもなかった。

これは色んな社会情勢の変化や、稚内とサハリンを結ぶ定期船がなくなったことなどが理由として挙げられるのだが、地元の人の話を総合すると、以前ほどロシア人が稚内を訪れることは、もう無いだろうという印象になる。


稚内市も以前はロシア人との交流を重点施策として進めてきていた。もちろん今もその姿勢が変わることはないのだが、ロシア人の急減と大幅な回復の見込みがないことから、20年前と比べて施策の内容を変化させているとのことであった。

対馬と韓国の関係が今後どうなるかはわからないが、今の対馬の状況を見て、稚内市の職員も、稚内の経験を参考にできることは必ずあると力説されていた。

JIBSNの活動は、国や県を通してではなく、基礎自治体同士の交流を深めることが目的の1つになっている。

私も今回初めて参加したのだが、国境に接する自治体どうしの意見交流を手助けできる立場になれればいいな、と、つくづく感じた。